「カロリー管理を始めたいのに、目標の立て方も、計算のやり方も、記録の仕方も全部いっぺんに出てきて、結局どこから手をつければいいのか分からない」。40代以上でもう一度体を絞りたい人ほど、この入り口でつまずきます。
先に結論をお伝えします。カロリー管理は、①目標を立てる → ②消費カロリーを知る → ③PFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)に分ける → ④記録して続ける、の4ステップの順で進めれば迷いません。この記事は、その順番を示す「地図」です。
書いているのは、40代でダイエットに一度成功し、そして戻ってしまった一般の40代です。僕(りきanela・47歳)は43歳で人生最高体重を迎え、そこから1年5か月で12kg減量しました。ただ、その後リバウンドし、今は当時を超える体重に戻っている最中です。だからこそ「始め方」だけでなく「続かない理由」も、身をもってお伝えできます。
この記事を読み終えるころには、あなたは「まず今日、何をすればいいか」が1つに絞れています。各ステップの詳しいやり方はそれぞれ専用の記事に用意したので、この地図で全体像をつかんでから、必要な場所へ進んでください。

カロリー管理は「4ステップ」で迷わない
カロリー管理は、次の4つのステップの順に進めるだけで形になります。
- STEP1 目標を立てる(1日にどれだけ減らすか、枠を決める)
- STEP2 消費カロリーを知る(自分が1日に使うカロリーを把握する)
- STEP3 PFCに分ける(決めたカロリーを栄養素の内訳に落とす)
- STEP4 記録して続ける(毎日の食事を記録する道具を持つ)
この順番が大事なのは、前のステップが決まらないと次が決められないからです。目標の枠がなければ何グラム食べていいか分からず、消費カロリーを知らなければ目標の枠も作れません。逆に言えば、上から順に1つずつ進めれば、複雑に見えるカロリー管理も一本道になります。
以下、STEP1から順に「なぜ必要か」「何をするか」を、この記事だけ読んでも分かるように説明します。もっと詳しく知りたくなったら、各ステップの専用記事へ進んでください。
STEP1:まず「目標」を決める
最初にやることは、体重や見た目ではなく「1日にどれだけカロリーを減らすか」という枠を決めることです。
理由は、この枠がすべての土台になるからです。1日に使うカロリー(消費)より食べる量(摂取)が少ない状態を、アンダーカロリー(消費が摂取を上回る状態)と呼びます。体脂肪が減るのは、この状態が続いたときだけです。逆にどれだけ運動しても、食べる量がそれを上回れば体重は減りません。だからまず「どのくらいのマイナスを目指すか」を数字で決めます。
目安として、脂肪を1か月に1kg前後のペースで減らすなら、1日あたり200〜250kcalほどのマイナスから始めると、無理が少ないと言われています。急いで大きく減らすほど、後で戻りやすくなります。僕自身、43歳からの12kg減は1年5か月かけていて、月に1kg弱のゆっくりしたペースでした。焦らないことが、結果的に一番の近道でした。
まず「1日〇kcalのマイナス」という枠を1つ決める。これがSTEP1です。目標の立て方や、無理のないペースの決め方は次の記事で詳しく解説しています。
では実際に、1か月で何キロ減るのが現実的なのか。僕の場合は1年5か月で12kg、平均すると月0.7kgでした。しかも記憶では、最初の3か月ほどはほとんど動いていません。実際の推移と、平均どおりには減らない理由は1ヶ月に何キロ減らすのが現実的かにまとめています。
STEP2:自分が1日に使う「消費カロリー」を知る

次は、自分が1日にどれだけカロリーを使っているか(消費カロリー)を知ります。ここが分からないと、STEP1で決めた「マイナスの枠」を実際の食事量に変換できません。
消費カロリーは、大きく3つの合計でできています。何もしなくても使う基礎代謝(じっとしていても使うカロリー)がおよそ6割、体を動かして使う分がおよそ3割、食べたものを消化するときに使う分がおよそ1割、という内訳が一般的です。つまり、消費の大半は「運動」ではなく「生きているだけで使う分」と「日常の動き」で占められています。
ここで40代以上が必ず押さえたいのが、食べる量を基礎代謝より下まで減らさないことです。基礎代謝を下回る食事を続けると、体は筋肉を分解してエネルギーにしようとし、その結果、基礎代謝そのものが下がって戻りやすい体になると言われています。減らすより、使う側を守るほうが40代以上には向いています。厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、成人は1日60分(約8,000歩相当)程度体を動かすこと、週2〜3日の筋力トレーニングが推奨されています(数値は目安で、体調により無理は禁物です)。
出典:健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(厚生労働省)
まず自分の消費カロリーの目安を知り、その下限(基礎代謝)を割らないようにする。これがSTEP2です。消費カロリーの計算方法は、次の記事にまとめています。
STEP3:カロリーを「PFC」に分ける
STEP1で決めたカロリーの枠を、今度は栄養素の内訳(PFC)に分けます。PFCとは、たんぱく質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)の3つの頭文字です。
同じカロリーでも、この配分によって減り方や体の締まり方が変わるからです。特に40代以上は、食事を減らすと脂肪だけでなく筋肉も落ちやすくなります。筋肉が落ちると基礎代謝が下がり、戻りやすい体になります。それを防ぐ要が、たんぱく質を十分に確保することです。順番としては、まずP(たんぱく質)を決め、次にF(脂質)、残りをC(炭水化物)に回す、と考えると分かりやすくなります。脂質は摂りすぎも不足も避けたい栄養素で、日本人の食事摂取基準(2025年版)では総エネルギーの20〜30%が目安とされています。
出典:日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書(厚生労働省)
なお、運動する人向けに「体重1kgあたり1.4〜2.0g」といったたんぱく質量が紹介されることがありますが、これは国が定める推奨量(成人男性で約65g・女性で約50g)とは別の、運動者向けの目安です。持病のある方や腎機能に不安のある方は、たんぱく質量を増やす前に医師に相談してください。
決めたカロリーを「P→F→C」の順で内訳に落とす。これがSTEP3です。具体的なPFCバランスの決め方は、次の記事で解説しています。
STEP4:記録して「続ける」道具を持つ

最後のステップは、毎日の食事を記録する道具を1つ持つことです。ここが、始めた人と続く人を分ける一番の分かれ道です。
なぜなら、記録がないと「あと何グラム食べられるか」が見えなくなり、管理はあっという間に崩れるからです。ここは僕自身の失敗から強くお伝えしたいところです。僕は12kg減量したあと、1年以上は体重をキープできていました。ところが、サブスクを整理するときに使っていた食事管理アプリを解約してしまい、食べた量が見えなくなったのです。そこから食事管理がおろそかになり、リバウンドが始まりました。今は当時の最高体重を超えています。数字が見えなくなると、人は簡単に元へ戻ります。
僕の場合、先に崩れたのは甘いものでした。記録をやめたあとに間食が増えた経緯と週3日からの戻し方はこちらにまとめています。
道具は、市販のアプリでも、手帳でも、自分に合うものなら何でも構いません。大事なのは「あと何グラム食べられるか」が一目で分かること、そして自分が続けられる形であることです。僕自身は、自分が続けやすいように、たんぱく質・脂質・炭水化物の残りが見える記録アプリを使っています。
自分が続けられる記録の仕組みを1つ持つ。これがSTEP4であり、カロリー管理を「一時のダイエット」で終わらせないための最後の鍵です。記録アプリの使い方は次の記事で紹介しています。
もう1つ、記録が途切れる大きな理由が「疲れ」です。僕もアルバイトを掛け持ちしていた時期に、朝起きられず筋トレができなくなり、細かく記録すること自体が億劫になって崩れました。疲れている時期に何を残しておけば立て直せるかは、疲れてダイエットが続かないときに、僕がこれだけ残した話に書いています。
なお、「一度きちんと痩せたのに、また戻ってしまった」という方は、原因を先に整理してから始めると同じつまずきを避けられます。リバウンドの理由を始め方とは別にまとめた記事があるので、一度痩せたのに戻ってしまった人はこちらをご覧ください。
戻った体重は、お腹にも出ました。健診で腹囲が85cmを超えたところから、ぽっこりお腹の正体と減らす順番を調べた記事も別にあります。
40代以上が特に気をつけたいこと
4ステップを進めるうえで、40代以上には共通して気をつけたい点があります。結論は「減らしすぎない・筋肉を守る・自分の体と相談する」の3つです。
理由は、40代以上は若い頃と同じやり方をすると失敗しやすいからです。基礎代謝も筋肉も落ちやすく、極端な食事制限は筋肉の分解を招いて、かえって戻りやすい体を作ります。
- 食べる量を基礎代謝より下まで減らさない
- たんぱく質を確保し、できる範囲で体を動かして筋肉を守る
- 体重や数値には個人差があり、体調に不安があれば医師や専門家に相談する
僕も40代で、筋トレをケガとバイトの掛け持ちで続けられなくなった経験があります。無理なやり方は続きません。ゆっくり・安全に・記録しながら進めるのが、40代以上のカロリー管理では結局いちばんの近道だと感じています。
2つ目の「筋肉を守る」は、食事だけでは足りません。食事制限だけで減らすと、減った体重の一部は筋肉です。家でできる下半身の筋トレは「バックランジで痩せる? 基礎代謝より大事な40代以降の理由」で紹介しています。
もう1つ、40代以上がつまずきやすいのが体重計の数字です。1日の増減は、その大半が水分の出入りで、脂肪が増えたわけではありません。水の飲み方と数字の読み方は、別の記事にまとめています。
見落とされやすいのが睡眠です。僕も寝不足が続いた時期は、甘いものの間食が増えました。食事も運動も変えていないのに戻っていく感じがあるときは、睡眠不足と太りやすさもあわせて読んでみてください。
もう1つ、帰りが遅い日の夕食も迷いやすいところです。僕の帰宅は早い日で19時、残業した日で20時、バイトの日は22時を過ぎます。時刻そのものより先に見るところがあるので、夜遅い夕食と体重の関係にまとめました。
食事も運動も続けているのに体重が増えたときは、「筋トレ1ヶ月で体重が増えた理由」もあわせてどうぞ。
よくある質問
カロリー管理は何から始めればいいですか?
まず「目標(1日に減らすカロリーの枠)」を決め、次に「自分が1日に使うカロリー(消費カロリー)」を知り、その枠を「PFC(たんぱく質・脂質・炭水化物)」に配分し、最後に「記録して続ける道具」を持つ。この4ステップの順で進めると迷いません。数値は目安で個人差があり、持病のある方は医師にご相談ください。
40代以上のダイエットで、食事を極端に減らしてはいけないのはなぜですか?
食べる量を基礎代謝(じっとしていても使うカロリー)より下まで減らすと、筋肉が分解されて基礎代謝が下がり、かえって戻りやすい体になると言われているためです。「減らす」より「使う側(日常の動き・たんぱく質)」を守るのが40代以上の進め方です。
カロリー管理が続かない・挫折してしまうときはどうすればいいですか?
「あと何グラム食べられるか」が一目で見える記録の仕組みを1つ持つと続けやすくなります。市販アプリ・手帳・自作アプリなど、自分が続けられる形で構いません。数字が見えなくなると管理は崩れやすく、僕自身もアプリを解約したことがリバウンドのきっかけになりました。
続かなくなる理由は、たいてい「食べたものを探す・量を入れる・外食で困る」のどれかに分かれます。どこが自分の負担かを見分けて、全部やめる前に試せる手をカロリー計算がめんどくさいときの4つの選択肢にまとめました。
まとめ:今日はSTEP1から始めよう
カロリー管理は、①目標を立てる → ②消費カロリーを知る → ③PFCに分ける → ④記録して続ける、の順で進めれば迷いません。全部を一度にやろうとせず、まず今日はSTEP1、つまり「1日にどれだけ減らすか、枠を1つ決める」だけで十分です。そこまで決めたら、STEP1の記事を開いて、目標の立て方を確かめてみてください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。一度に完璧を目指さなくて大丈夫です。僕も12kg減量と、そこからのリバウンドの両方を経験しました。それでも数字を見ながら一歩ずつ組み直せば、体はまた応えてくれます。同じように体と向き合う一人として、一緒に進めていきましょう。
運動をどう組み立てるか迷ったときは、運動の順番の考え方もあわせてご覧ください。順番の考え方を、40代以上向けにまとめています。
運動の側をゼロから組み立てたい方には、40代からの筋トレを6ステップで並べた地図があります。
1回の時間が短いときは、種目を増やすより減らすほうがうまくいきます。30分しかない朝に、種目をどう絞るかは、別の記事にまとめました。
運動を始めても、しばらく体重が動かないことがあります。僕も最初のころは週1回のジョギングだけで、3ヶ月ほど数字がほとんど変わりませんでした。そのとき何が足りなかったのかは走っても数字が動かなかった時の話にまとめています。
※この記事は、運営者個人の体験と一般的に知られている情報をもとにまとめたものです。効果や感じ方には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・体調に不安のある方は、実践の前に医師などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。




