ゆずゆず
うたくん…健康診断の結果が届いたんだけど、「メタボリックシンドローム」って書いてあったんだ。
うたうた
それは落ち込むよね。腹囲が基準を超えていたの?
ゆずゆず
うん。血圧も引っかかってた。お腹が出てるのは分かってたけど、何から減らせばいいのか、さっぱり分からなくて。
うたうた
結果票は、読み方が分かれば次の一手が決まるよ。一緒に数えてみよう。
僕の腹囲の月平均の折れ線グラフ。2022年5月の80.3cmから下がり、2023年9月に70.7cmでいちばん細くなる。そこから少しずつ戻り、2025年3月に80.3cm、2026年1月に男性の基準85cmの線を越え、2026年9月は88.4cm
毎朝の記録を月平均にしたもの。4年でいちばん細かった日は、2023年9月7日の69.5cmでした

健康診断で、腹囲が85cmを超えていました。ぽっこり出てきたお腹が、数字になって突きつけられました。でも結果票のどこを見ればいいのか、何から減らせばいいのかが分からない。この記事は、そういう方に向けて書いています。

先に結論を書きます。腹囲85cm超えは「内臓脂肪が多そうだ」というサインです。ただ、メタボかどうかは腹囲だけでは決まらず、「腹囲+いくつ」で決まります。減らす柱は、1日に食べる総量の見直しと有酸素運動です。

なお、女性の腹囲の基準は90cmです。どちらも「内臓脂肪の面積100cm²」に当たる腹囲として決められた数字で、女性はその腹囲が男性より大きかった、ということです。この記事は、男女どちらの方にも読んでいただけるように書いています。

書いているのは、健康や栄養の資格を持たない一般の47歳です。僕は43歳のとき、当時の最高体重だった66.8kgから、1年5か月で54.9kgまで、11.9kg減らしました。そのとき腹囲は69.5cmまで細くなり、人生で初めてお腹が割れました。そこから少しずつ戻り、2026年9月9日の健康診断では87.0cmでした。

この記事は、僕の腹囲の4年間と、届いた健診の結果票をそのまま並べて書きます。研究や公的な資料は、それぞれの場面の「なぜ」を確かめる役に回します。読み終えるころには、自分の結果票で「腹囲+いくつ」かを数えられて、お腹の脂肪の種類と、減らすときの順番が分かるはずです。

結論:判定は腹囲+いくつ

この記事の答えは3つです。

  • 腹囲85cm(女性90cm)は、内臓脂肪の面積が100cm²を超えていそうな目安。腹囲だけではメタボの判定にならない
  • 判定は、腹囲に加えて血糖・脂質・血圧のうちいくつが基準を外れたかで決まる。LDLコレステロールは、この判定の項目に入っていない
  • 研究で、何もしない人より内臓脂肪を減らしたのは、食べる量の見直しと有酸素運動。筋トレだけでは、はっきりした差が出ていない

読む方の状況によって、先に読む章が変わります。

  • 健診で腹囲を指摘された人:「届いた結果票を開いた」の章で、数え方を見てください
  • お腹が出ているのに、つまめない人:「僕のお腹はどっちの脂肪?」の章へ
  • 体重は変わらないのに、お腹だけ出てきた人:「減らす柱」の章の有酸素運動のところへ
  • お酒を毎日飲む人:「減らす柱」の章のお酒のところへ

僕の腹囲の4年間

腹囲は、毎朝の記録があると「いつから」「どれくらい」まで分かります。僕は2022年5月から、起きてすぐ、トイレのあとに、へその高さで測っています。上のグラフが、その記録を月ごとに平均したものです。

69.5cmで、人生で初めて割れた

記録が始まった2022年5月の月平均は80.3cmでした。減量を始めて1か月半ほどのころです。

減量の終わりの2023年9月には、腹囲は月平均70.7cmまで下がりました。いちばん細かった日は、2023年9月7日の69.5cmです。体重も同じ日に、いちばん軽い54.9kg(体脂肪率12.0%)でした。

このころのお腹は、へその横を一切つまめませんでした。僕の言葉で言うと、「人生で初めてお腹が割れた」時期です。いちばん痩せていた頃に、七五三のためにスーツを買いました。

翌月から、少しずつ戻った

腹囲は、翌月の2023年10月から少しずつ戻り始めました。体重も同じで、痩せた直後から少しずつ増えています。

  • 2024年3月:76.6cm
  • 2025年3月:80.3cm(記録を始めた2022年5月と同じ)
  • 2025年6〜8月:77〜78cmほど
  • 2026年1月:85.0cm(男性の基準85cmを超えた)
  • 2026年9月:88.4cm

2025年の春に80cmほどまで戻っていたことは、僕の言葉で言えば「お腹を見れば一目瞭然でした」。

お腹の変化に気づいた場面は、3つあります。ベルトの穴が、いちばん細かった頃から3つずれたこと。見た目。かがんだときの、お腹の窮屈さです。七五三のときに買ったスーツは、いまはキツくて入りません。約2年後の娘の卒業式で着るつもりのスーツです。

戻っていく途中で、当時の僕がどう思っていたか、何か手を打ったかは、覚えていません。体重が少しずつ戻った約2年を月平均で見直した話は、少しずつ戻る体重の月平均と見張り方にまとめました。

85cmを超えても動けなかった

2025年の秋から、戻り方が速くなりました。ケガで筋トレを休みがちになったのが2025年の夏。疲れて朝起きられなくなり、筋トレをやめてしまったのが2025年10月です。この「疲れて朝起きられなくなり、筋トレをやめてしまったこと」が、僕が考えるいちばんの原因です。そのあと、甘いものが増えました。同じ頃に、食事管理アプリのプランが満了し、続けませんでした。

月平均が85cmを超えたのは、2026年1月です。

「メタボの判定基準になったので、流石に焦りました」

それでも、7月までは変えられませんでした。焦りはありましたが、朝の時間がなかったからです。筋トレを再開できたのは2026年7月、バイトを1つ辞めて、朝早く起きられるようになってからでした。止まり方と戻し方は、9か月止まった筋トレをどう戻したかの記事に書いています。

そして2026年9月9日の健康診断で、腹囲は87.0cmでした。毎日測っているので、85cmを超えているのは分かっていました。それでも、検査員の方にきちんと測ってもらうと、改めて危機感が募りました。

届いた結果票を開いた

メタボの判定欄は、空欄だった

健診の結果票では、メタボの判定欄は空欄でした。判定の基準と自分の数字を並べると、こうなります。

  • 腹囲:87.0cm(基準は男性85cm以上)
  • 血圧:112/66mmHg(基準は130/85以上)→ 基準内
  • 中性脂肪:41mg/dL、HDLコレステロール:63mg/dL(基準は中性脂肪150以上、またはHDL40未満)→ 基準内
  • 血糖:空腹時血糖の欄は空いていて、HbA1cは5.3% → 基準内
  • LDLコレステロール:171mg/dL。コメント欄に「脂質異常を認めます」
  • 総合判定:C(12か月後に経過観察)
メタボの判定の図解に僕の健診の数字を並べた図。上に腹囲(必須・男性85cm以上/女性90cm以上)と僕の87.0cm。その下に血糖・脂質・血圧の3つの枠があり、それぞれ基準と僕の数字(HbA1c 5.3、中性脂肪41・HDL63、血圧112/66)。下に「3つのうち2つ以上=該当/1つ=予備群」と「LDLコレステロールは、この判定の項目にありません」
腹囲は入口。あとは3つのうち「いくつ」かで決まります

腹囲は基準を超えていましたが、ほかの3つは基準内の数字でした。コメント欄には、ほかに「BMI値が高めです」「腹囲85.0cm未満を目標としましょう」とありました。BMIは25.2でした。

判定の意味は、受けた健診機関の説明に従うのが確実です。僕の結果票で読み取れたのは、ここまでです。

腹囲85cmは、内臓脂肪の目安

腹囲85cmという数字は、お腹の脂肪の量そのものではなく、内臓脂肪の面積の代わりに測っている数字です。

健康長寿ネット(長寿科学振興財団)によると、腹部CTで内臓脂肪の面積が100cm²以上の人は、合併する病気の数が約50%多かったそうです。この100cm²に相当する腹囲が、男性で85cm、女性で90cmでした。腹囲と内臓脂肪の面積の相関係数(1に近いほど強く関係する数字)は、男性6,191人で0.82、女性1,178人で0.79です。

僕の87.0cmも、CTで測った数字ではありません。「内臓脂肪の面積が100cm²を超えていそうだ」という目安です。それでも、家のメジャーで毎朝追いかけられる手軽さは、ほかの検査にはありません。

メタボは「腹囲+2つ」で該当

腹囲が基準を超えても、それだけではメタボリックシンドロームには当たりません。

厚生労働省のe-ヘルスネットによると、2005年に8つの学会がまとめた診断基準は、腹囲(男性85cm・女性90cm以上)を必須の条件にしています。そのうえで、次の3つのうち2つ以上が当てはまると該当、1つなら予備群です(東京大学保健センターの解説)。

  • 血糖:空腹時血糖110mg/dL以上(血糖を測っていないときはHbA1c 6.0%以上)
  • 脂質:中性脂肪150mg/dL以上、またはHDLコレステロール40mg/dL未満
  • 血圧:130/85mmHg以上

血糖の線は、2種類ある

血糖には、線が2本あります。ここは混ざりやすいところです。

  • メタボの診断基準の線:空腹時血糖110mg/dL以上(HbA1cなら6.0%以上)
  • 特定保健指導の対象を選ぶ線:空腹時血糖100mg/dL以上(HbA1cなら5.6%以上)

2本目は、40〜74歳が受ける特定健診のあと、保健指導の対象者を選ぶときに使う線です(日本予防医学協会の解説、知多市の説明)。e-ヘルスネットも、メタボの診断基準と特定保健指導の基準は少し異なる、と書いています。

僕のHbA1c 5.3%は、どちらの線よりも下でした。自分の結果票を見るときは、どちらの線で書かれた説明なのかを確かめてください。

LDLは、メタボの判定の外

僕の結果票で、腹囲とBMIのほかに「H(高め)」の印がついていたのは、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)の171でした。ただ、LDLはメタボの判定の項目には入っていません。上の3つ(血糖・脂質・血圧)の脂質は、中性脂肪とHDLで見ます。

日本動脈硬化学会のQ&Aによると、LDLは140mg/dL以上が高LDLコレステロール血症の診断基準の値、120〜139が境界域とされています。前回の健診(前年)では121でした。以前は180くらいのこともありました。

「何をやっても高いままですが、きちんと内科で診てもらった再検査では平気だと言われたので、引き続き食事を気をつけようと思います」

この再検査は、180くらいだったときのものです。今回の171は、要再検査にはならず、12か月後の経過観察でした。判定の区切りは健診機関によって違い、同じ数字でも要再検査とされることがあります。LDLの数字が気になる方は、自己判断で放っておかず、医師に相談してください。診断をするのは医師です。

僕のお腹はどっちの脂肪?

つまめるのは皮下脂肪

お腹の脂肪は2種類あり、付く場所も性質も違います。

  • 内臓脂肪:腸など、お腹の臓器のまわりにつく。つまんでも確かめられない。エネルギーが足りないときに、素早くエネルギーに変わる。増えすぎると、高血圧・脂質の異常・高血糖のリスクが高まる
  • 皮下脂肪:皮膚のすぐ下につく。指でつまめる。いったん溜まると減りにくい

(医薬基盤・健康・栄養研究所のコラム、日本成人病予防協会の資料より)

立った姿勢で、へその横をつまんでみると、目安になります。ただ、つまめるから皮下脂肪だけ、とは限りません。日本成人病予防協会の資料には、内臓脂肪は見た目では分かりにくく、痩せて見えるのにお腹だけぽっこりしている人も多い、とあります。正確に分けるには、CTなどの検査が必要です。

僕は、両方ついていた

いまの僕は、へその横を厚くつまめます。一切つまめなかった2023年9月とは逆です。つまめる量だけ見れば、皮下脂肪が多い側です。

一方で、家の体組成計(タニタ)の内臓脂肪レベルは、2026年10月22日の朝で12.5でした。アプリの表示は「やや過剰」です。

タニタの内臓脂肪レベルの区分を横に並べた帯の図。9.5以下が標準、10.0〜14.5がやや過剰、15.0以上が過剰。やや過剰の中に、10月22日の12.5を示す三角と、僕の3月〜10月の範囲10.5〜13.5の帯がある
体組成計の推定値です。3月に買ってから、ずっと「やや過剰」の中にいます

タニタの区分では、9.5以下が「標準」、10.0〜14.5が「やや過剰」、15.0以上が「過剰」です。僕は2026年3月にこの体組成計を買ってから、アプリのグラフで見る限り、10.5〜13.5の間を動いています。いちばん低かったのは4〜5月(体重64kg前後)、いちばん高かったのは体重が71.3kgだった8月21日ごろでした。一度も「やや過剰」の範囲を出ていません。

つまり僕のお腹は、皮下脂肪も厚くつまめて、内臓脂肪の推定値も高めです。片方だけではなく、両方ついていそうな例です。

体組成計の数字は推定値

体組成計の内臓脂肪レベルは、CTで測った値ではなく、推定値です。e-ヘルスネットは、体脂肪率を測れる体重計について、機種によって推定方法や判定基準が異なることがある、と書いています。タニタの区分表にも、医学的な判断は医師に相談するように、とあります。

僕の内臓脂肪レベルが体重と一緒に上下しているのも、体重なども使って推定しているためと考えられます。

つまめる皮下脂肪がどの順番で落ちるか、腹筋運動がどう関わるかは、つまめるお腹の脂肪が落ちる順番の記事に書きました。

40代から増えやすい?

年齢とともに、内臓脂肪は増えやすくなります。ただ、その理由はすべて分かっているわけではありません。

Kukらの2009年の総説(研究をまとめた論文)によると、年齢とともに、お腹、とくに内臓脂肪が優先的に増え、下半身の皮下脂肪が減る、という変化が起こるとまとめています。しかも、体重や腹囲があまり変わらなくても起こりうるそうです。一方で、性別・人種・活動量がこの変化にどう影響するかは、はっきりしない、と著者らは書いています。

日本成人病予防協会の資料も、内臓脂肪が増えやすい人と皮下脂肪が増えやすい人がいる理由は、まだ解明されていない、としています。そのうえで、内臓脂肪型の肥満は女性より男性に多く、中年以降に増え、女性も閉経後には増える、と書いています。

増えやすい年代だからこそ、測って早めに気づく価値はあります。

内臓脂肪は落ちやすい?

「内臓脂肪は落ちやすい」は、半分本当で、半分は注意が要ります。

Merlottiらの2017年のメタ解析(複数の研究をまとめて分析したもの・89研究)によると、減量したときに減る量そのものは、皮下脂肪のほうが内臓脂肪より多いそうです。一方で、減る「割合」は内臓脂肪のほうが大きい、という結果でした。そして著者らは、内臓脂肪だけを優先して減らす方法はない、と結論づけています。

もう1本、Chastonらの2008年のレビュー(61の研究をまとめたもの)では、小幅の減量では内臓脂肪が優先して減るものの、減量が大きくなるとその差は弱まる、とされています。

減量したときの2つの脂肪の減り方の図解。左の「減る量」では皮下脂肪の棒が長く内臓脂肪が短い。右の「減る割合」では内臓脂肪の棒が長く皮下脂肪が短い
量では皮下脂肪、割合では内臓脂肪。「落ちやすい」の中身はこの右側だけです

たとえるなら、内臓脂肪は普通預金、皮下脂肪は定期預金です。減らし始めに先に動くのは普通預金のほうです。ただし、全体で見れば定期預金のほうが大きく減ります。「内臓脂肪は簡単に落ちる」と言い切ってしまうと、この後半が抜け落ちます。

僕は、こう受け取りました。内臓脂肪は減らし始めに反応しやすく、その反応は腹囲の数字に表れることがあります。

減らす柱:食事と有酸素

食事:まず1日の総量を見る

内臓脂肪を減らす土台は、1日に食べる量です。

Verheggenらの2016年のメタ解析(117の研究・4,815人)によると、食事の見直しも運動も、内臓脂肪を減らしました。体重を大きく減らしたのは、食事のほうでした。内臓脂肪の減り方は運動のほうが大きい傾向でしたが、統計的にははっきりしない差でした(P=0.08)。この記事では、体重を動かす土台として、まず食べる量から見ることにします。

僕は今回、2026年8月中に食べる物をほぼ固定して、8月25日からは毎日アプリに記録しています。リバウンドしたときは、食事管理アプリをやめて、食べる量が見えなくなっていました。食べる量が見えないと、増えていることにも気づきにくくなります。

1日にどれくらい食べればいいかがまだ決まっていない方は、1日に食べる量の決め方を4つの手順にまとめた記事を先にどうぞ。帰りが遅くて夕食の時刻が気になる方は、夜遅い食事は本当に太るのかを研究で検証した記事も参考になります。時刻より先に総量、というのは、そちらでも同じ結論でした。

有酸素運動:研究で減ったのはこれ

何もしない人と比べて、内臓脂肪をはっきり減らした運動は、有酸素運動です。

Ismailらの2012年のメタ解析(35研究)の結果は、次の3つです。

  • 有酸素運動は、何もしない群と比べて内臓脂肪を有意に(偶然とは言えないほどはっきり)減らした
  • 筋トレだけの群は、何もしない群との間に有意な差が出なかった
  • 有酸素運動と筋トレを直接比べた9つの研究をまとめると、両者の差は有意ではなかった(P=0.07。有酸素運動がやや上回る方向)

著者らは、内臓脂肪を減らす運動の中心は有酸素運動で、推奨量に届かない量でも改善には足りる可能性がある、としています。

先ほどのVerheggenらの分析には、もう1つ大事な結果があります。体重が減らなかった場合でも、運動では内臓脂肪が約6.1%減っていました(食事だけでは1.1%)。著者らは、体重の変化は内臓脂肪の変化を必ずしも映さない、と書いています。体重が横ばいでも、中で変わっていることはありえる、ということです。

僕は本格的に減量を始める前、2021年から2022年の初めにかけて、日曜の朝に10kmを1時間かけて走っていました。本格的な減量の間は、バイトのない日に、仕事帰りに近くの公園でインターバル速歩(週3日・30分)をしていました。いまは走っていません。筋トレは2026年7月に再開して、日曜以外の週6日、仕事の前に職場のジムで30分やってきました(いまは腰痛で休んでいます。次の章に書きます)。

筋トレをやめる必要はありません。内臓脂肪に直接効いた証拠が弱いだけで、筋肉を守る役割は別にあります。筋トレと有酸素運動を組み合わせるときの順番は、筋トレと有酸素運動をどの順番でやるかを整理した記事に書きました。走り始めて体重が動かないときの見方は、週1回のジョギングで体重が減らなかったときの考え方にまとめてあります。

睡眠:結論はまだ出ていない

睡眠不足と内臓脂肪については、「増えたという報告がある」までしか言えません。

Covassinらの2022年の実験は、太っていない健康な19〜39歳の12人(うち男性9人)を対象にしたものです。1回21日間の入院(慣らし4日・睡眠を4時間か9時間にする14日・回復3日)を、同じ人が条件を変えて2回行い、比べました。睡眠4時間のときは、1日に食べる量が約308kcal増え、体重も増えました。体脂肪全体の量には差が出ませんでしたが、内臓脂肪の面積は約11%増えました。睡眠を戻した3日間でも、内臓脂肪は減らずに増え続けていました。

ただ、対象は12人で、ほとんどが若くて太っていない男性です。著者らも、この点で当てはめられる範囲が限られる、と書いています。40代以上にそのまま当てはまるかは分かりません。

一方で、睡眠を短くした6つの実験・275人をまとめたYuらの2019年のメタ解析では、体重も体脂肪も、統計的に意味のある差にはなりませんでした。Yuらのまとめでは体重・体脂肪に差が出ず、Covassinらの実験では体脂肪全体には差がないまま、内臓脂肪が増えた。そういう位置づけです。

僕の就寝はいまも0時ごろで、睡眠についてはまだ途上です。睡眠と体重の関係は、睡眠不足と体重の関係を僕の時計の記録で調べた記事に書いています。

お酒:多い人ほど多かった

お酒を飲む方にとっては、ここも外せない柱です。

Sumiらの2019年の研究は、滋賀県の40〜79歳(平均63.8歳)の男性998人を、CTで調べたものです。週に飲む量が多い人ほど、内臓脂肪の面積が大きく、皮下脂肪とは関連がありませんでした。BMI(体格の指数)で調整しても、この関係は残りました。

ただし、ある時点を切り取った横断研究なので、「飲むと増える」という因果までは言えません。飲む量は本人の申告で、食事の内容は詳しく調べていない、と著者らも書いています。対象の年齢も、40代より上が中心です。

僕はお酒を飲まないので(健診の問診も「飲まない」)、この柱は自分の対策には入っていません。飲む量が多い方は、内臓脂肪とは別に肝臓のことも含めて、医師に相談してください。

健診のあとに変えたこと

健診(9月9日)のあと、実際に変えたことを書きます。

  • 食事:夜の納豆を酢納豆にして、キムチと豆腐を入れた。朝のおからヨーグルトに、冷凍ブルーベリーを足した
  • 筋トレ:朝のジムの腹筋の種目を、レッグレイズからクランチに入れ替えた
  • ストレッチ:寝る前に家でヨガマットを敷いて、骨盤まわりのストレッチと、フォームローラーを使ったストレッチ
  • HIIT:9月24日から始めた

酢納豆とブルーベリーは、InstagramやYouTubeで「痩せ食材」として見て、取り入れたものです。食べ物で内臓脂肪が減るかどうかは、この記事では確かめていません。ストレッチは、Instagramのリールを参考にしています。HIITも、健診のあとにInstagramで見て始めました。HIITの中身は、ジョギング以外の有酸素運動をまとめた記事に書いています。

正直に書くと、健診から約6週間たったいまも、腹囲やお腹のつまめ方に変化はまだありません。

いまは腰が痛いので、運動はストレッチと腰痛体操だけにしています。10月22日の朝の体重は69.0kgで、10月11日の67.1kgから増えました。腰が痛くて運動を休んでいる時期に、増えています。

腰痛のように、痛みが続くときは、無理をせず医療機関を受診してください。僕も、ケガの痛みが出たときは無理をしないことにしています。

腹囲の測り方と毎朝の意味

へその高さ・息を吐いて読む

腹囲は、測る条件をそろえないと数字が変わります。千葉県の県民健康・栄養調査の説明と、健康長寿ネットをまとめると、測り方は次のとおりです。

  • 力を抜いて、両足をそろえてまっすぐ立つ
  • メジャーは、へその高さで、肌に直接あてる(下着の上から測らない)
  • メジャーが床と水平になっているか確かめる
  • 普通に呼吸して、息を吐き終わったところで目盛りを読む
  • お腹に力を入れない(引っ込めない)
  • 食事の直後は避ける

洋服の「ウエスト」と健診の「腹囲」は別物です。ウエストはお腹のいちばん細いところを、腹囲はへその高さを測ります。

僕は毎朝、起きてすぐ、トイレのあとに、へその高さで巻いて、息を吐いたところで読んでいます。位置もタイミングも、健診に近づけているつもりです。

家と健診の数字は、少しずれる

それでも、家の数字と健診の数字は、少しずれます。健診の日(9月9日)の朝、家で測った値は86.5cmで、健診の87.0cmより0.5cm小さい数字でした。一方、9月の家の月平均は88.4cmで、健診より1.4cmほど大きくなります。

1日の値と1か月の平均を比べるかどうかで、差の向きまで変わります。理由は確かめていないので断定しませんが、家の数字と健診の数字は、この程度は違いうるものとして受け取っています。

日々より、月の平均を見る

毎朝測る意味は、日々の数字ではなく、傾向が見えることにあります。

腹囲は体重と同じで、その日の食事や便通で上下します。僕が「月平均が85cmを超えたのは2026年1月」と言えるのは、毎朝の記録を月ごとにならして見ているからです。

体重も同じです。痩せたあとの約2年を月平均で並べると、痩せた直後の半年で約4kg増えていたことが分かります。

腹囲は、体重が動かないときの助けにもなります。筋トレを始めると、体重が減らずに増えることがあります。そのとき腹囲が減っていれば、体の中身が変わっている手がかりになります。この見方は、筋トレを始めて体重が増えたときに腹囲で判断する話に書きました。

測るのは1日1回、朝、同じ条件で。それだけで十分です。

よくある質問

Q. 腹囲85cm超えだけでメタボ?

いいえ。腹囲は必須の条件ですが、それに加えて血糖・脂質・血圧のうち2つ以上が基準を外れると該当、1つなら予備群です。僕の結果票も、腹囲は87.0cmで基準を超えていましたが、ほかの3つは基準内の数字で、メタボの判定欄は空欄でした。血糖は、メタボの診断基準(空腹時110mg/dL)と特定保健指導の線(空腹時100mg/dL)が違うので、結果票の判定は受けた健診機関の説明に従ってください。

Q. ウエストと腹囲はなぜ違う?

測っている場所が違うからです。洋服のウエストはお腹のいちばん細いところ、健診の腹囲はへその高さを測ります。へその高さのほうが太く出やすいので、ズボンのサイズより健診の数字が大きくなるのは珍しくありません。家で測るときも、へその高さで、息を吐き終わったところで読むと、健診の条件に近づきます。

Q. 腹筋運動で内臓脂肪は落ちる?

今回調べた範囲では、内臓脂肪を何もしない群よりはっきり減らしたのは有酸素運動で、筋トレだけでは差が出ていませんでした。腹筋運動そのものを調べた研究は今回確認していないので、否定も肯定もしません。

僕自身は、腹筋運動の狙いは「筋肉作り」で、「脂肪燃焼はバックランジと考えています」。これは僕の考えで、研究の結論ではありません。脂肪が減るかどうかは、全身の食べる量と使う量で決まります。脂肪が減ったあと、割れて見えるためには、その下に筋肉が要る、とも考えています。この考え方は、つまめるお腹の脂肪が落ちる順番と腹筋運動の役割を整理した記事に書きました。筋トレの始め方は、40代以上の筋トレの始め方を6つの手順にまとめた記事にあります。

Q. お酒をやめないと減らない?

日本人男性の調査では、飲む量が多い人ほど内臓脂肪が多いという関係がありました。ただし横断研究なので、やめれば減るとまでは言えません。ゼロが必須とは言えませんが、量を減らす価値はあります。飲む量が多い方は、医師に相談してください。

まとめ:測って動かす数字

  • 腹囲85cm(女性90cm)は、内臓脂肪の面積100cm²に当たる目安。腹囲だけではメタボの判定にならない
  • 判定は「腹囲+いくつ」。血糖・脂質・血圧のうち2つ以上で該当、1つで予備群。LDLは判定の項目に入っていない
  • 血糖の線は2種類。メタボの診断は空腹時110、特定保健指導の対象は空腹時100
  • つまめる皮下脂肪と、つまめない内臓脂肪は、両方つくこともある。体組成計の内臓脂肪レベルは推定値
  • 研究で内臓脂肪を減らしたのは、食べる量の見直しと有酸素運動。体重が減らなくても、運動で内臓脂肪が減った報告がある
  • 測るなら、へその高さ・息を吐き終わり・引っ込めない。日々の上下より月の平均

僕の腹囲は、69.5cmから87.0cmまで戻りました。健診のあとに食事と運動を少し変えましたが、変化はまだありません。それでも、毎朝の記録があるから、「いつから」「どれくらい」を数字で言えます。

「お腹って1番目立つ場所ですよね。きちんとした、対処法を知って、カッコいいお腹目指しましょう!!」

今日からの一歩は、1つで足ります。明日の朝、トイレのあとに、一度だけ腹囲を測ってみてください。その数字が、これからの変化を見るための出発点になります。

ゆずゆず
じゃあ、腹囲が超えてただけで、もう手遅れってわけじゃないんだね。
うたうた
うん。まず結果票で「腹囲+いくつ」かを数えて、食べる量と有酸素運動から始めよう。明日の朝、メジャーを1回巻くところからね。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。健診で数字を突きつけられるのは、誰にとっても重いものです。僕もいま、同じところに立っています。同じように体と向き合う一人として、明日の朝の1回から、一緒に始めていけたらうれしいです。

朝、ゆずが後ろ足で立って、おへその高さにメジャーを巻いて目盛りをのぞき込んでいる。隣でうたがお座りして、応援するように見上げている
明日の朝、トイレのあとに一度だけ。それが出発点です

※この記事は、運営者個人の体験と一般的に知られている情報をもとにまとめたものです。効果や感じ方には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・体調に不安のある方は、実践の前に医師などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。

参考にした情報