ゆずゆず
うたくん、筋トレを始めたいんだけど、メニューの記事がたくさんありすぎて、どれからやればいいのか分からないよ。
うたうた
種目を選ぶ前に、順番を決めると楽になるよ。今日はその地図を渡すね。
ゆずゆず
実は僕、前に少しだけやって、やめちゃったんだ。今さら戻っていいのかな。
うたうた
もちろん。飼い主さんも9ヶ月やめて、そこから戻ったんだ。やめた人の入口も、ちゃんと用意してあるよ。

「40代から筋トレを始めたい。でも、何から手をつければいいのか分からない」。調べると「おすすめメニュー10選」はいくらでも出てきますが、まず何を、次に何をやるのかという順番を書いたものは、あまり見つかりません。

先に結論を書きます。順番はこの6つです。①目的を先に決める → ②下半身の1種目から始める → ③時間の枠を決める → ④上半身を足す → ⑤有酸素運動との順番を決める → ⑥止まった日の戻り方を知っておく。

ただ、正直に書いておきます。僕自身は、この順番で始めたわけではありません。2022年に本格的に減量を始めたとき、僕はいきなり週6日・部位を分ける形の筋トレから入りました。そのあと形を変え、ケガと生活の変化で9ヶ月やめ、また戻っています。この6つは、その遠回りから逆算して、これから始める人に勧めたい順番です。

書いているのは、健康や運動の資格を持たない一般の40代です。僕(りきanela・47歳)は43歳のときに当時の最高体重だった66.8kgから、1年5ヶ月で約12kg減らしました。そのあと体重が戻り、筋トレも9ヶ月やめました。いまはまた、日曜以外の朝に30分の筋トレを続けています。ただ、腰が痛むときは休むこともあります。

読み終えるころには、今日やる1種目と、次に読む1記事が決まっているはずです。各ステップの詳しいやり方は専用の記事に用意してあるので、この地図で全体像をつかんでから、必要な場所へ進んでください。

うたがヨガマットの上で片脚を後ろに引いてバックランジをして見せ、ゆずが横に座って見ている
まずは下半身の1種目から。この記事はその順番の地図です

僕の筋トレは遠回りだった

僕がこの順番を勧めるのは、自分がその逆を通ってきたからです。先に、僕の筋トレ歴を時系列で並べます。

  • 中学・高校:陸上部(短距離)。中学では校庭のデクラインベンチ(頭側が低くなる台)でクランチをした。中学は朝練と放課後に加えて日曜も部活があり、週7日。お腹が筋肉痛で、笑うこともできなかった
  • 高校で部活を引退してから40代まで:20年以上、ほとんど筋トレをしていない
  • 2021年〜2022年の初め:日曜の朝に10kmを走り、走らない別の日に、家でバックランジとアブローラー(腹筋用のローラー)。バックランジはYouTubeで見て始めた
  • 2022年4月(43歳):本格的に減量を始める。筋トレは最初から、部位を分ける形で週6日
  • 2023年9月まで:1年5ヶ月で約12kg減。そのあと約2年は、体重60kg前後で過ごした。この間に、毎回全身を回す形(全身法)に切り替えた
  • 2025年夏〜10月:昔からときどき出る腰痛とテニス肘が重なり、休み休みに。10月、アルバイトの掛け持ちで朝起きられなくなり、完全に止まった
  • 2026年7月:9ヶ月ぶりに再開。いまは日曜以外の朝30分、職場のジムで

減量を始めたとき、いきなり週6日から入ったのに、きつかった記憶はありません。なぜかは、自分でも分かりません。ただ、これから始める方に勧める入り方ではありません。始め方も、やめ方も、戻り方も、ひととおり経験したうえでの順番です。

読む順番は、いまの状況で分かれます。

  • これから始める方:STEP1から順に読んでください。上から一段ずつで大丈夫です
  • 一度やめてしまって、戻りたい方:先にSTEP6を読んでから、STEP1に戻ってきてください

やめた経験があると、「また続かないかもしれない」という気持ちが先に来ることがあります。その状態で新しいメニューを覚えようとすると、始める前から重たくなります。戻り方を先に知っておくほうが、始めるハードルは下がりやすいと僕は考えています。

なお、この記事は特定のやり方を勧めるものではありません。体調や持病によって、向き不向きははっきり分かれます。痛みがあるとき、持病があるときは、始める前に医師などの専門家にご相談ください。

STEP1:目的を先に決める

最初にやることは、種目選びではありません。筋トレに何を期待するかを、先に現実に合わせておくことです。

僕の筋トレの目的は、昔もいまも痩せることです。筋肉を守るのは、そのための土台だと考えています。

「筋トレをしてすぐに痩せるとは思っていません。何事も継続が大事」

ここがずれたまま始めると、体重計の数字で心が折れやすくなります。「筋トレをすれば代謝が上がって痩せる」という説明はよく見かけます。でも、筋肉が少し増えたときに基礎代謝(じっとしていても使うカロリー)がどれくらい増えるのかは、記事や研究の数字を見て知りました。上がり幅は、大きくないと知りました。「筋トレをすれば体重がすぐ減る」と期待して始めると、1ヶ月で答え合わせをして、やめてしまいがちです。

それでも、40代以上が筋トレをやる意味はあります。1つは、これから減っていくものを守ることです。

公益財団法人 長寿科学振興財団の健康長寿ネットは、サルコペニアについて「加齢による筋肉量の減少および筋力の低下のこと」と説明しています。筋肉については「40歳頃から少しずつ減少し、70歳を超えた頃から自覚症状を認めるようになります」としています。何もしなければ、減るほうへ進みやすいということです。

僕自身、一度は体重が戻り、いまは減らしている途中です。

すぐには痩せないと知ったうえで、続ける前提で始める。これがSTEP1です。筋肉が増えたときの基礎代謝の数字は、バックランジの記事の中で研究の数字とあわせて紹介しています。

STEP2:下半身の1種目

最初にやる種目を1つだけ選ぶなら、下半身から選ぶのが進めやすいです。僕が勧めるのはバックランジ(片脚を後ろに引いて腰を落とす動き)です。

20年以上ぶりに家で筋トレを始めたとき、僕がやっていたのも、バックランジとアブローラーでした。いまもメニューの1種目めはバックランジです。

最初の1種目に勧める理由は、僕の実感では2つです。

  • 大きい下半身の筋肉を、一度に鍛えられる。効率がいい
  • 有酸素運動のように心拍数も上がる。一石二鳥

心拍数は、僕のスマートウォッチの表示で、バックランジの直後にだいたい120〜130くらいです。これは僕の時計の値で、運動の強さの目安として示すものではありません。そのほかに、特別な道具がなくても始められること、種目が1つなら覚えることが少なくて忘れにくいことも、最初の1種目に向いている点です。

僕はふだん、バックランジを毎日やっています(重りなしで、左右合わせて20回を、メニューの中に3回)。日曜以外は職場のジム、休みの日曜は家です。ただしこれは僕の形で、これから始める方に毎日を勧めるものではありません。週に何日やるかは、このすぐあとの章にまとめました。

動きに慣れないうちは、膝や腰に負担がかかります。痛みが出たらその場でやめてください。痛みが続く場合は、医療機関にご相談ください。フォームは文章と写真だけでは伝わりきらない部分があります。

まず1種目を決めて、今日それをやる。これがSTEP2です。やり方の手順と、やってはいけない動きは、バックランジのやり方と安全のポイントに書きました。

40代からは週に何日やる?

ここで、頻度の話を先に挟みます。これから始める方には、週2〜3日をおすすめします。

厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の情報シート「筋力トレーニングについて」は、「成人及び高齢者に、筋トレを週2〜3日実施することを推奨する」としています。

同じ資料には、「筋トレを実施する際はしっかりと休むことも重要ですので、休息日を念頭に置いた『週2〜3日』を推奨値として設定しました」とも書かれています。休息日は、サボりではなく推奨値の一部だということです。

さらにこの資料は、「週当たりの実施時間が長くなりすぎると逆効果である可能性も示されています」とも書いています。多くやれば早く結果が出る、という話ではありません。

続けるうちに同じ重さが楽になってきたときのために、ダンベルを重くする合図と、崩れたときに戻す目安を別の記事にまとめています。

僕自身は、ふだん日曜以外の週6日、朝30分、職場のジムで筋トレをしています。バックランジは日曜も家でやっています。つまり、ほぼ毎日です。国が推奨する週2〜3日とは違う形です。

その30分を、曜日で部位を分けずに全身をひととおり回す形(全身法)にしているのには、理由が3つあります。

  • 朝30分という短い時間に合う
  • 40代になって、一部位を追い込むとケガをしやすい(僕の判断です)
  • 1種目を週1回3セットやるより、週6回1セットずつやるほうが、週のセット数が多くなる

ただし、これは「毎日でも大丈夫」という意味ではありません。僕の生活と、僕の体に合わせて出てきた形です。この記事を読んで始める方に勧める形ではありません。まずは週2〜3日から。休んだ日は、休息日という予定どおりの日だと考えてください。

ゆずゆず
1種目と、週の日数が決まっただけで、ずいぶん軽くなった気がするよ。
うたうた
そこまで決まれば半分は終わりだよ。次は「1回にどれだけ時間を使うか」を決めよう。

STEP3:時間の枠を決める

うたが時計を指さし、ゆずがマットの上で聞いている。そばにタオルと軽いダンベルが置いてある
種目の数ではなく、先に時間の枠を決めます

3つ目にやることは、1回にかける時間を決めてしまうことです。種目数から決めると、たいてい増えていきます。時間から決めると、入る量は自動的に決まります。

僕は減量を始めたとき、部位ごとに日を分ける形(分割法)で、週6日やっていました。そのあと、YouTubeで知った全身法に切り替えました。いまの形は、最初から決めていたものではなく、遠回りして行き着いたものです。

時間の枠を先に決めるのは、忙しい日は誰にでもあるからです。朝が忙しい日、帰りが遅い日に、長いメニューは実行できません。実行できない日が続くと、そのまま止まりやすくなります。先に「毎回これだけ」と枠を決めておくと、忙しい日でも枠のほうは崩れにくくなります。

僕の枠は30分です。そのうちストレッチが5分くらい。残りで、全身の筋トレとHIIT(短い時間に強く動く運動)を交互に回しています。基本は1種目1セットで、バックランジとクランチはメニューの中に3回、ブルガリアンスクワットは2回入れています。

1セットずつにしている理由は単純で、30分しかないので、何セットもやるとセットの間に休憩を入れないといけないからです。時間のほうが先に決まっているので、中身がそれに合わせて決まりました。

もちろん、のべ24回を最初からやる必要はまったくありません。枠が30分なら、その中で「今日は何を残すか」を選ぶだけです。削る順番の考え方は、30分しかない朝に種目をどう絞るかにまとめました。時間の少ない日ほど、役に立つはずです。

1ヶ月で体重が増えたら

STEP2からSTEP3のあたりで、つまずきやすいのがここです。筋トレを始めたのに、体重が増える。

僕にも起きました。2026年7月に再開してから4週間で、朝の体重は66.9kgから68.2kgへ、減らずに1.3kg増えました。家庭用の体組成計では、筋肉量の表示が49.3kgから49.9kgへ、0.6kg増えていました。

ただし、家庭用の体組成計の値はぶれやすいものです。僕の筋肉量の表示も、8月に51.0kg、9月15日に49.3kg、10月10日に48.9kgと上下しています。この0.6kgが本当に筋肉かどうかは、この数字だけでは分かりません。

当時の僕は、体重が増えたのは筋肉と水だと考えていました。でも体重はそのあとも増え、2026年8月21日には71.3kgになりました。振り返ると、増えた分の大半は脂肪だったと考えています。それでも筋トレはやめず、8月25日から食事を毎日記録して、立て直しを始めました。

増え方の中身をどう見分けるかは、筋トレを始めて1ヶ月で体重が増えたときの見分け方に書いています。不安になったら、STEP3の途中で寄り道してください。

STEP4:上半身は3種目

下半身と時間の枠ができたら、次は上半身です。ここでのポイントは、種目の数ではなく、並べ方です。

僕はいま、上半身の種目を胸・背中・肩・腕に分けて、いくつもやっています。それでも休憩をほとんど取らずに回せているのは、同じ筋肉を続けて使わない並びにしているからです。

具体的には、胸のあとに背中、腕の裏側(上腕三頭筋)のあとに表側(上腕二頭筋)、というように、反対の働きをする筋肉(拮抗筋)を続けて組んでいます。さらに、上半身の種目の合間に、バックランジやHIITを挟んでいます。次の種目をやっている間に、前の筋肉が休みます。

この拮抗筋の考え方は、YouTubeと雑誌『ターザン』で知りました。いまのように組んだのは、全身法に切り替えたときです。

研究にも、近い考え方があります。時間が限られた人向けの筋トレの組み方をまとめた Iversen らの2021年の論文は、拮抗筋の2種目を休みなしで続ける組み方(スーパーセット)なら、かかる時間をおよそ半分にできるとしています。

そして大事なことを1つ。これから始める方は、僕と同じ数ではなく、3種目からで十分です。同じ Iversen らの論文は、最低限の組み合わせとして、脚で押す種目・上半身で引く種目・上半身で押す種目を1つずつ挙げています。STEP2の下半身の1種目は、このうちの「脚で押す種目」にあたります。

僕が全身で3つだけ残すとしたら、バックランジ・HIIT・ダンベルプレスです。ここには「引く」種目が入っていません。HIITはいまの僕のイチオシで、有酸素運動の枠として入れています。ダンベルプレスは昔から好きな種目です。研究の最低限の組み合わせとは違う、僕の選び方です。上半身だけで2つ残すなら、押すダンベルプレスと、引くベントオーバーローにします。

並べ方の詳しい考え方は、ダンベルでできる上半身の種目の並べ方にまとめました。

もう1つ。僕は日曜に上半身をやっていません。日曜以外にジムでダンベルを使う形なので、ダンベルなしの代わりの種目は自分では試していません。器具がない方に向けた情報は、僕の体験ではなく一般的な情報として、上の記事の中で扱っています。

STEP5:有酸素との順番

筋トレが回り始めると、次に出てくる問いがこれです。「筋トレと有酸素運動、どっちを先にやればいいのか」。

1回の運動の中で両方やる場合の順番は、研究をまとめた分析(メタ分析)が2本あります。メタ分析とは、条件の近い研究をいくつも集めて、結果をまとめて計算し直す方法のことです。

  • Eddens らの2018年のメタ分析(10本の研究):筋トレを先にしたほうが、下半身の筋力(重りを動かす力)が伸びやすかった。一方で、脚の筋肉の大きさ、体脂肪率、最大酸素摂取量(持久力の目安)は、順番で差が出なかった
  • Murlasits らの2018年のメタ分析:筋トレを先にしたほうが、脚で1回だけ持ち上げられる最大の重さが、平均で約4kg(3.96kg)高かった。最大酸素摂取量は、順番で差が出なかった

Eddens らの分析は、健康な大人が対象です。どちらも40代にしぼって調べたものではありません。

まとめると、脚の筋力を優先したいなら、筋トレを先にするほうが研究の結果に沿っています(差はそれほど大きくありません)。体脂肪率や持久力は、順番による差が確認されていないので、自分が続けられる順番で構いません。

そのうえで僕は、どちらかを先にするのではなく、筋トレの合間にHIITを挟んで交互にしています。上の2本の分析が比べたのは「筋トレが先か、有酸素が先か」で、僕のような交互のやり方は調べていません。研究で確かめられた組み方ではなく、僕のやり方です。最初に筋トレから始めるのは、「40代になって一番守りたいのが筋肉だから」です。

有酸素運動そのものについても、僕の経験を1つ書いておきます。本格的に減量を始める前、2021年から2022年の初めにかけて、僕は日曜の朝に10kmを1時間かけて走っていました。走らない別の日には、家でバックランジとアブローラーもしていました。それでも、そのあいだ体重は減らず、むしろ少しずつ増えていきました。理由は、いまも分かりません。

走っている最中はきつかったのですが、走り終わるとリフレッシュできて、気持ちよかったです。走ることに意味がないという話ではありません。そのときの運動量を研究の目安と並べた記録は、週1回のジョギングで痩せなかった話に書いています。

脚の筋力を優先するなら筋トレから。迷ったら、続けられるほうを先にする。これがSTEP5です。順番で差が出るところと出ないところは、筋トレと有酸素の順番と、僕の交互のやり方で詳しく書いています。

STEP6:戻り方を先に知る

うたとゆずがマットに座り、床に置いた軽いダンベルを見ている
止まった日のために、戻り方を先に知っておきます

最後のステップは、まだ止まっていないうちに、戻り方を知っておくことです。一度やめた方にとっては、ここが最初の入口になります。

続けられない時期は、誰にでも起こりえます。そして止まったときに困るのは、体よりも気持ちのほうです。「前と同じ重さを持てない自分を見たくない」と思うと、その日はまた1日延びます。

僕の場合、止まり方は2段階でした。まず、昔からときどき出る腰痛とテニス肘が重なって、休み休みになりました。そのあとアルバイトの掛け持ちで朝起きられなくなって、完全に止まりました。やめた期間は9ヶ月です。

鏡を見て戻りたいとは思っていましたが、再開できたのは、アルバイトを1つ辞めて朝に起きられるようになってからでした。再開の初日にやったのは2つだけです。

  • 首・肩・腰のまわりのストレッチを入念にした(以前はあまりやらなかった)
  • 重さも時間も大きく落とした。胸のダンベルは中断前の45ポンド(約20.4kg)から20ポンド(約9.1kg)へ。時間も30分ではなく15分から

翌日は脚に強い筋肉痛が出て、痛みは3〜4日残りました。強く痛む日は筋トレを全部休み、痛みが軽くなった日に行きました。それが2日おきくらいになりました。そこから1週間で、30分・週6日の形に戻しました。

休んだ体で何が起きるかは、研究でも調べられています。

  • Grgic の2022年のメタ分析は、65歳以上で筋トレ未経験の人を対象に、筋トレをやめたあとの太ももの前の筋肉の大きさを調べています。やめたのが12〜24週のグループでは、はっきりした減少は確認されませんでした(ぎりぎりで差が出なかった程度です)。31〜52週のグループでは、はっきり減っていました
  • Halonen らの2024年の研究は、筋トレ未経験の人(平均32歳。最後まで参加したのは42人)を、10週やって10週休んで10週やるグループと、最初の10週は何もせずそのあと20週続けるグループに分けました。どちらも筋トレは合計20週です。30週の時点で比べると、筋力も筋肉の大きさも、2つのグループで差がありませんでした

僕の9ヶ月は、およそ39週です。期間の長さだけで見れば、Grgic の分析ではっきり減っていた側の帯にあたります。追いついた Halonen らの研究も、休んだのは10週で、僕の9ヶ月より短いものです。どちらも40代を調べたものではありません。それでも、休んだ場所はスタート地点ではなく途中の地点だ、と考える材料にはなります。

一度やめてしまった方へ、僕の言葉をそのまま置きます。

「筋トレはきついですよね。でも、終わった後の高揚感、達成感は気持ちいいですよ!もう一度思い出してみませんか?」

止まったら、軽い1回目からやり直せばいい。それを先に知っておく。これがSTEP6です。初日の2つと、重さの戻し方は、9ヶ月の中断から再開した話にまとめています。

止まり方は人それぞれです。寝不足で朝に動けない日の決め方は、寝不足の朝に筋トレをどうするかにまとめました。掛け持ちで疲れがたまっていた時期に、何が止まって何だけが残ったかは、疲れてダイエットが続かないときに残した1つの習慣に書いています。寝不足そのものが体重にどう関わるかは、睡眠不足と太りやすさを調べた記事にあります。

この記事では、ケガの治し方やリハビリの方法は書きません。僕は医療の専門家ではありませんし、痛みの原因は人によって違います。痛みが続くなら、自己判断で運動を再開せず、医療機関にご相談ください。

始める前の安全のルール

順番の話をひととおり書きましたが、すべての前に来るのが安全です。

厚生労働省の情報シート「筋力トレーニングについて」は、筋トレを行う際の注意として「血圧の急激な上昇を抑えるために、息をこらえないように注意してください」としています。力を入れるときに息を止めないこと。これは最初の1日からできます。

筋トレの前の準備に何分かけ、どう伸ばすかは、筋トレ前のストレッチの長さと選び方の記事にまとめました。

そのうえで、この記事の立場をはっきり書いておきます。

  • 痛みが出たら、その場でやめる
  • 痛みが続くとき、持病があるとき、体調に不安があるときは、始める前に医師などの専門家に相談する
  • 「みんながやっている量」ではなく、今日の自分の体でできる量にする

筋肉痛とケガの痛みは分ける

僕は、痛みを2つに分けて考えています。

  • 筋肉痛:ふだんは、動かせないほど痛い部位(僕は足)は外し、上半身が痛いときは重さを軽くして続ける。ただし9ヶ月ぶりに再開した直後は、強く痛む日は全部休み、2日おきくらいに通った
  • 腰痛やテニス肘など、ケガの痛み:いまは無理をせず休む

前の僕は、休むことに抵抗があって、ケガの痛みがあっても痛くない部位だけでもやろうとしていました。いまは、無理をして仕事や私生活に響くことのほうが怖いと考えています。

厚生労働省の情報シート「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」は、運動を指導する人向けの資料です。翌日の日常生活に支障が出るような疲れは、運動の強さや量が多すぎる、としています。筋肉痛の日にどこを外してどこを続けるかは、痛い部位だけ外す筋トレの続け方にまとめました。

追い込むより、続ける

僕は1セットの中では限界までやりますが、セットの数や重さ、痛みの面では無理をしません。限界までやるのは僕のやり方で、これから始める方に勧めるものではありません。

やめたいと思ったことがあるかと聞かれたら、僕の答えはこうです。

「きついけど、終わった後の爽快感は何物にも代えられないので、怪我以外では、考えられないです」

僕はその「怪我」で休み休みになり、そのあと疲れて朝起きられなくなって、完全に止まりました。止まってしまえば、順番も種目数も使えません。続けるには、まずケガをしないことが前提です。

食事の側にも順番がある

もう1つだけ、お伝えしておきたいことがあります。体重や見た目を変えたいなら、運動だけでは動きにくいと僕は感じています。僕の体感では、食事管理が6割、筋トレが3割、有酸素運動が1割くらいです(研究の数字ではありません)。

僕の場合がそうでした。STEP5に書いたとおり、本格的に始める前は、日曜に走っていても体重は減りませんでした。2022年4月5日の66.8kgから、2023年9月7日の54.9kgまで、1年5ヶ月で11.9kg減ったときは、次の3つをしていました。

  • 主食を抜く食事
  • 週6日の筋トレ(部位を分ける形)
  • 仕事帰りのインターバル速歩(週3日)

主食を抜く食事とインターバル速歩を始めた時期は、はっきり覚えていません。主食を抜くのは僕が選んだやり方で、おすすめではありません。

逆の経験もしています。約12kg減らしたあと、約2年は60kg前後で過ごしました。そのあと、ケガで筋トレを休みがちになり、疲れて朝起きられなくなって完全にやめました。同じ頃に、食事管理アプリの記録も止まりました。食べた量が見えなくなり、甘いものが増えていきました。記録が止まると、それまで保てていたものが崩れることがあります。

食事の側にも、筋トレと同じように順番があります。ゼロから整える手順は、カロリー管理をゼロから始める4ステップにまとめました。筋トレのSTEP1〜2を始めたら、同じ週にこちらの入口も開けておくと進みやすくなります。記録そのものが面倒に感じる方には、カロリー計算がめんどくさいときの選択肢もあります。

なお、この記事ではプロテインやサプリメントの紹介はしません。順番としては、まず毎日の食事です。

よくある質問

Q. 40代から何を始めればいい?

まず「何のためにやるか」を現実に合わせ、次に下半身の1種目から始めるのが進めやすいです。僕自身は中学の部活で筋トレを始め、2022年の減量ではいきなり週6日から入りましたが、週6日から入るのは、これから始める方には勧めません。厚生労働省の情報シートは、成人および高齢者に筋トレを週2〜3日行うことを推奨しています。種目を増やすのは、週2〜3日が習慣になってからで間に合います。痛みや持病がある方は、事前に医師などの専門家にご相談ください。

Q. 週に何日?毎日はだめ?

厚生労働省の情報シートは週2〜3日を推奨し、休息日を念頭に置いた値だと説明しています。週あたりの実施時間が長くなりすぎると逆効果である可能性も示されている、という記述もあります。僕自身はふだん日曜以外の朝に30分続けていますが、これは僕の生活に合わせた形です。まずは週2〜3日から始めるほうが、無理が少ないと思います。

Q. やめた筋トレは何から戻す?

前の自分に追いつこうとしないことです。僕は9ヶ月ぶりの初日、首・肩・腰のまわりのストレッチを入念にして、胸のダンベルを45ポンド(約20.4kg)から20ポンド(約9.1kg)に落とし、15分から戻しました。休んだあとに追いついた研究もありますが、40代を調べたものではありません。痛みが残っている場合は、再開する前に医療機関にご相談ください。

Q. 30分しかなくても意味はある?

僕は、時間の長さより、その中に何を残すかが大事だと考えています。時間が限られた人向けの組み方をまとめた Iversen らの論文は、最低限として、脚で押す種目・上半身で引く種目・上半身で押す種目を1つずつ挙げています。僕は30分の枠の中で、全身を1セットずつ回しています。これは僕のやり方であって、唯一の正解ではありません。

Q. 筋トレと有酸素、どちらが先?

1回の運動の中で両方やるなら、筋トレを先にしたほうが脚の筋力は伸びやすい、という結果が2本のメタ分析で出ています(差はそれほど大きくありません)。体脂肪率や持久力(最大酸素摂取量)は、順番による差が確認されていません。どちらも40代にしぼった研究ではありません。脚の筋力を優先したいなら筋トレから、そうでなければ続けられる順番で構いません。僕は「40代になって一番守りたいのが筋肉だから」という理由で筋トレから始め、合間にHIITを挟んでいます。

まとめ:今日は1種目だけ

  • STEP1 目的を先に決める。僕の目的は痩せること。筋肉を守るのはその土台で、すぐには痩せない前提で続ける
  • STEP2 下半身の1種目から始める。僕が勧めるのはバックランジ。痛みが出たらその場でやめる
  • STEP3 種目数ではなく時間の枠を先に決める。僕の枠は30分
  • STEP4 上半身を足す。数より並べ方。始めるなら脚・押す・引くの3種目から
  • STEP5 脚の筋力を優先するなら筋トレが先。迷ったら続けられる順番で
  • STEP6 止まった日の戻り方を、止まる前に知っておく。初日は軽く、短く
  • 頻度は、国の推奨である週2〜3日と休息日から始める
  • 筋肉痛とケガの痛みは分ける。ケガの痛みは無理せず休む

僕自身は、この順番どおりには進んでいません。いきなり週6日で始め、形を変え、9ヶ月止まって、また戻ってきました。だからこそ、これから始める方には、遠回りしなくていい順番を渡したいと思っています。

読んでくださった方へ、僕の言葉をそのまま置きます。

「若い人と違って、無理は出来ない年齢ですよね。追い込むから、無理せず継続するにシフトチェンジすることが大事。終わった後の爽快感、一緒に味わいましょう!!」

全部を今日やる必要はありません。今日決めるのは、STEP2の「1種目」だけで十分です。それが決まったら、バックランジの手順とやってはいけない動きを開いて、フォームを1つ覚えてください。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。順番さえ手元にあれば、何度止まっても組み直せると僕は思っています。

ゆずゆず
今日は1種目だけでいいんだね。それならできそう。
うたうた
それで十分だよ。地図はここに置いてあるから、迷ったらいつでも戻っておいで。

※この記事は、運営者個人の体験と一般的に知られている情報をもとにまとめたものです。効果や感じ方には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・体調に不安のある方は、実践の前に医師などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。

参考にした情報