
内臓脂肪の記事を読んで、食べる量を見直したのに、へその横をつまむと、まだ厚い。腹筋を毎日やれば、ここが落ちるのか。落ちるなら、いつなのか。この記事は、そういう方に向けて書いています。前の記事で「つまめる皮下脂肪は別の記事で」と約束した、その続きです。
結論を先に、3つ書きます。
- つまめる脂肪=皮下脂肪は、食事と全身の運動で、体全体の脂肪と一緒に減ります。腹筋運動だけでお腹の脂肪を狙い撃ちすることは、研究では支持されていません
- 落ちる順番について、研究では「お腹の皮下脂肪が最後」とは言えません。僕の体感では、12kg減量の最後のほうで、一切つまめなくなりました(腹囲81.2cm→69.5cm)
- 腹筋運動(クランチ・レッグレイズ)は筋肉づくり。脂肪は食事と全身の運動で落とす。僕はそう考えて、役割を分けています
僕は栄養や運動の資格を持っていない、一般の47歳です。43歳のとき66.8kgから1年5ヶ月で12kg減らし、その間に腹囲は81.2cmから69.5cmになりました。人生で初めてお腹が割れました。
その後リバウンドして、いまは腹囲87〜88cm、へその横は厚くつまめます。体重も腹囲も、毎朝測り続けています。この記事は、「つまめない」を一度経験して、いまは「厚くつまめる」側に戻った当事者が、もう一度落とすつもりで調べたものです。
でも、「腹筋運動は無駄だからやめましょう」という話ではありません。腹筋運動だけを続けた研究でも、腹筋の持久力ははっきり上がっていました。目的が違うだけです。
読み終えると、腹筋運動に何を期待して、脂肪を落とす力をどこに使えばいいかが決まります。「いつ落ちるのか」を、根拠のない期間の数字ではなく、減量の量で見られるようになります。
そのうえで、読む方の状況によって、先に読む章が変わります。
- 腹筋運動を毎日やっているのに落ちない人向け:「腹筋運動でお腹の脂肪は落ちるのか」の章へ。やめる必要はなく、期待する中身を変える
- 内臓脂肪の記事から来て、腹囲は少し動いたのにつまめる厚みが変わらない人向け:「どんな順番で落ちるのか」の章へ
- 何ヶ月で落ちるのか知りたい人向け:期間の数字は根拠が見つからなかったので書いていない。代わりに減量の量で見る話を「土台」の章に
- ストレッチやフォームローラーでお腹を凹ませたい人向け:「健診のあと僕が始めたこと」の章に、正直な位置づけを書いた
つまめるお腹の脂肪は「皮下脂肪」。内臓脂肪との違いをおさらい
見分け方:立った姿勢で、へその横をつまむ
見分け方は前の記事と同じで、立った姿勢で、へその横を指でつまむことです。厚くつまめるなら皮下脂肪が多く、あまりつまめないのにお腹が出ているなら内臓脂肪が主役の可能性があります。目安であって診断ではなく、正確に分けるにはCTなどの検査が要ります。
医薬基盤・健康・栄養研究所のコラムによると、皮下脂肪は皮膚のすぐ下につく脂肪で、下腹部・腰まわり・お尻などにつき、いったん溜まると減りにくいとされています。内臓脂肪はお腹の内側、腸のまわりにつく脂肪で、指ではつまめません。
内臓脂肪のほう(メタボの基準、減らす4つの柱)は、内臓脂肪と皮下脂肪の見分け方と、腹囲85cmの意味を整理した記事に書きました。この記事では、つまめるほうに絞ります。
いまの僕は、へその横を厚くつまめます。腹囲は87〜88cmで、この見分け方で言えば、皮下脂肪の割合が大きい状態です。
健康リスク:内臓脂肪のほうが強いが、皮下脂肪もゼロではない
「つまめるだけなら安心」とは、書けません。
Foxらの2007年の研究は、米国の大規模な調査(フラミンガム心臓研究)の参加者3,001人をCTで調べたものです。内臓脂肪も皮下脂肪も、血圧・空腹時血糖・中性脂肪・HDLコレステロールの値と関連していました。関連の強さは、ほとんどの項目で内臓脂肪のほうが上でした。それでも、皮下脂肪も無関係ではなかった、というのがこの研究の結論です。
ただし、ある時点を切り取った横断研究なので、「皮下脂肪が原因で数値が悪くなる」という因果までは言えません。
だから僕は、つまめる脂肪を「見た目の問題」だけとは考えないようにしています。健診の数値で気になるものがあれば、脂肪の種類にかかわらず、医師に相談してください。
「皮下脂肪は落ちにくい」の本当の意味:割合ではゆっくり、量では多く減る
前の記事で「皮下脂肪は落ちにくい」と書きました。この言葉には、補足が要ります。
Merlottiらの2017年のメタ解析(複数の研究をまとめて分析したもの)によると、減量したときに減る量そのものは、皮下脂肪のほうが内臓脂肪より多いそうです。論文のタイトル自体が「皮下脂肪の減少は内臓脂肪の減少より大きい」です。一方で、もとの量に対する割合で見ると、内臓脂肪のほうが常に大きく減っていました。
Chastonらの2008年のレビューでは、小幅の減量では内臓脂肪が優先して減るものの、減量が大きくなるとその効果は弱まる、とされています。減量が進むほど、減る中身に占める皮下脂肪の割合が増えていく、ということです。
つまり「落ちにくい」は、「減らない」ではありません。割合で見ると、内臓脂肪より減り方がゆっくりです。でも量では、皮下脂肪のほうが多く減ります。この2つを分けておくと、腹囲が少し動いたのにつまめる厚みが変わらない時期を、「効いていない」と誤解せずに済みます。
僕のお腹が「一切つまめなく」なるまで:腹囲81.2cm→69.5cm
数字:2022年5月の81.2cmから、2023年9月の69.5cmへ(約16ヶ月・11.7cm減)
僕の腹囲の、いちばん古い記録は2022年5月22日の81.2cmです。減量を始めたのが2022年4月5日(66.8kg)なので、始めて1ヶ月半ほどあとの数字で、体重がまだ横ばいだった時期です。
そこから2023年9月7日に69.5cmになりました。約16ヶ月で11.7cmの減少です。体重は同じ時期に、66.8kgから55.2kgへ12kg減っています。

減量の中身は、こうでした。最初のおよそ3ヶ月は日曜朝のジョギングが中心で、体重は動きませんでした。記憶では3ヶ月ほどしてから食事管理を始め、ジョギングは筋トレに切り替えました。そこから目に見えて動きました。
皮下脂肪が落ちたと感じたのは、減量の「最後のほう」だった
つまめる厚みが消えたのは、減量を始めてすぐでも、半分落ちたころでもありませんでした。12kg減量の最後のほうです。
腹囲69.5cm、体重55.2kgだった2023年9月ごろ、へその横は一切つまめませんでした。そして、人生で初めてお腹が割れました。
腹囲の数字は約16ヶ月かけて11.7cm下がっていきましたが、「つまめない」と感じたのは終盤でした。なぜ最後のほうだったのか、理由は分かりません。ここは「順番」の章で、研究と並べて正直に書きます。
いまは87〜88cmで、厚くつまめる
その後、2025年9月ごろからリバウンドしました。2026年9月9日の健康診断で腹囲は87cm、家で毎朝測っている9月の平均は88.5cmです。へその横は、厚くつまめます。
一度「つまめない」ところまで行った体が、3年で「厚くつまめる」側に戻りました。だからこの記事は、遠い昔の成功談ではなく、いまの自分のために調べたものです。
腹筋運動でお腹の脂肪は落ちるのか(部分痩せの研究5本)
結論から書くと、腹筋運動だけでお腹の脂肪を落とす「部分痩せ」は、研究では支持されていません。ただし、見解が分かれる小さな研究もあるので、両方を書きます。
腹筋運動だけを6週間続けても、お腹の脂肪・腹囲・体重は変わらなかった(Visputeらの2011年の研究)
Visputeらの2011年の研究は、運動習慣のない18〜40歳の24人(男性14人・女性10人)を対象に、腹筋運動だけを6週間続けてもらったものです。メニューは腹筋運動7種目を2セット10回ずつ、週5日です。
結果、お腹の皮下脂肪の厚さ、体重、体脂肪率、腹囲のどれにも、意味のある変化はありませんでした。変わったのは腹筋の持久力で、テストでできる回数が平均32回から47回に増えました。著者らは「6週間の腹筋運動だけでは、お腹の皮下脂肪を減らすには不十分」と結論づけています。

対象は24人で、年齢は18〜40歳です。40代以上の人を中心に調べたものではありません。それでも、「腹筋運動だけ」を切り出して測った研究として、いちばん分かりやすい結果です。
片腕・片脚だけ12週間鍛えても、鍛えた側の脂肪だけが減ることはなかった(Kostek 2007・Ramírez-Campillo 2013)
「動かした場所の脂肪が減る」のかを、体の左右で比べた研究が2本あります。
Kostekらの2007年の研究は、104人(男性45人・女性59人)に、利き腕でないほうの腕だけを12週間鍛えてもらいました。皮膚をつまんで測るキャリパーでは、鍛えた腕の皮下脂肪が減ったように見えました(男性のみ)。ところがMRIで測ると、両腕に差はありませんでした。
著者らは、MRIの結果は全身から脂肪が減ることを示しており、「部分痩せは起きない」という考えを支持する、と述べています。測り方によって結果が変わる、というのもこの研究の教訓です。
Ramírez-Campilloらの2013年の研究は、11人(男性7人・女性4人・平均23歳)に、利き脚でないほうの脚だけでレッグプレスを週3回・12週間続けてもらったものです。1回に960〜1,200回という、軽い負荷での高回数です。結果、全身の脂肪は5.1%減り、上半身は10.2%、体幹は6.9%減っていました。ところが、鍛えた脚では意味のある変化がありませんでした。脂肪は減ったのに、減ったのは鍛えた場所ではなかった、ということです。
「見解が分かれる」側:動かした筋肉のそばで脂肪分解がわずかに増える(Stallknecht 2007・Brobakken 2023)
否定側だけを並べるのは、正直ではありません。逆の向きの報告もあります。
Stallknechtらの2007年の研究は、健康な男性10人で、片脚の膝を伸ばす運動中に、動かしている脚のそばの皮下脂肪組織の血流と脂肪分解を測ったものです。安静にしている側と比べて、動かしている側のそばで血流と脂肪分解が高くなっていました。ただし、これは「分解の速さ」であって、脂肪が減った量ではありません。
Brobakkenらの2023年の研究は、過体重の男性16人(平均43歳)を2つの群に分けた試験です。片方はトレッドミル27分に体幹の回旋とクランチを加えて計57分、もう片方はトレッドミル45分だけを、週4日・10週間続けました。体幹の脂肪は、腹筋を加えた群で約1,170g(7%)減り、走るだけの群では変わらず、差は約700gでした。著者らは「成人男性で部分痩せは存在する」と結論づけています。
ただし、この研究で全身の脂肪と体重は、どちらの群も同じように減っていました。腹筋運動が「お腹の脂肪だけを狙い撃ちした」のではなく、走って全身の脂肪が減る中で、体幹の減り方が少し多かった、という結果です。対象は16人で、1つの試験です。
まとめると、こうなります。
- 腹筋運動だけでは、お腹の脂肪は減らなかった(24人・6週間)
- 片側だけ鍛えても、その側だけが減ることはなかった(104人・11人)
- 動かした筋肉のそばで分解が増える報告(10人)と、走る+腹筋で体幹の脂肪が少し多く減った報告(16人)はある。ただし、どちらも小規模で、全身の脂肪は全身の減量で減っていた
整理:腹筋運動は「筋肉づくり」。脂肪は食事と全身の運動で落とす
僕は、腹筋運動を「お腹の脂肪を落とす手段」とは考えていません。狙いは筋肉づくりです。
健診のあとにクランチを加えた理由も、脂肪を落とすためではなく、筋肉づくりのためです。脂肪が減って、割れて見えるためには、その下に筋肉が要ります。
脂肪を落とす役は、食事と、全身の運動です。僕は「脂肪燃焼はバックランジ」と考えています。ただし、これは僕の考えであって、バックランジだけで脂肪が落ちるという意味ではありません。
運動の強さの国際的な一覧(2024年版)では、腹筋運動のクランチは2.8メッツ(運動の強さを、安静時の何倍かで表す単位)、ランジは3.8メッツです。軽い運動と中くらいの運動という違いはありますが、大きな差ではありません。脂肪が減るのは、食べた量と使った量の差、つまり体全体のエネルギー収支です。僕がバックランジを選ぶ理由は、太ももとお尻という大きな筋肉を残せることで、その話はバックランジを続ける理由と基礎代謝の数字に書きました。
だから、腹筋運動をやめる必要はありません。期待する中身を「お腹の脂肪」から「お腹の筋肉」に置き換えるだけです。
皮下脂肪はどんな順番で落ちるのか(研究と俗説は違う)
俗説「末端から落ちて、お腹は最後」には出典が無い
「脂肪は手足の先から落ちて、お腹は最後」という説明を、よく見かけます。今回、この言葉で検索して上位に出てきた記事を読みましたが、出典が書かれているものは1本もありませんでした。
僕の体感は、たしかに「お腹は最後のほう」でした。でも、それをそのまま「皮下脂肪は最後に落ちる」と一般化するのは、正直ではありません。僕1人の体感と、研究で分かっていることは、分けて書きます。
研究では、上半身の皮下脂肪と内臓脂肪は減量で戻り、残りやすいのは下半身
Singhらの2012年の研究は、標準体重の成人23人(男性15人)に、8週間かけて体重を増やしてもらい、そのあと8週間で減らしてもらったものです。減量で、上半身の皮下脂肪と内臓脂肪は、増える前の量まで戻りました。ところが、下半身の脂肪は戻り切りませんでした。
つまり、この研究で「残りやすかった」のはお腹ではなく、下半身です。対象は標準体重で若い人、期間も短いので、「そういう報告がある」までにとどめます。
もう1つは、先に書いたChastonらの2008年のレビューです。減量が小さいうちは内臓脂肪が優先して減り、減量が大きくなるとその効果は弱まります。減量が進むほど、皮下脂肪の減る割合が増えていく、という見方です。
研究から言えるのは、ここまでです。「お腹の皮下脂肪が最後」とは書けません。
40代以上の視点:年齢で「同じ腹囲でも中身が変わる」
Kukらの2009年の総説(研究をまとめた論文)によると、加齢には「内臓脂肪が優先的に増え、下半身の皮下脂肪が減る」という変化が伴います。体重や腹囲があまり変わらなくても、この入れ替わりは起こりうるそうです。性別や活動量がどれだけ影響するかは、はっきりしないとされています。
40代以上でお腹が気になる方は、同じ腹囲でも若いころより内臓脂肪の割合が増えている可能性があります。だから、つまめる厚みだけでなく、腹囲の数字も一緒に追う価値があります。
僕の体感が「最後のほう」だった理由は、分かりません
正直に書きます。なぜ僕の皮下脂肪が減量の最後のほうで「つまめなく」なったのか、理由は分かりません。
記憶にあるのは、「気がついたらお腹が割れていて、体重が最低値だった」という感じだけです。途中で「落ちてきた」と気づいた覚えはありません。
言えるのは順番の事実だけです。腹囲は約16ヶ月かけて11.7cm下がり、「一切つまめない」と感じたのは終盤でした。同じ順番になるかは、人によって違います。
皮下脂肪を落とす土台は「食事+全身の運動」(研究で分かっていること)
皮下脂肪だけを狙う方法は、研究では見つかっていません。落とす土台は、体全体の脂肪を減らすことです。
食事:体重を動かすのは食事のほうが大きい。僕のペースは月およそ0.7kg
Verheggenらの2016年のメタ解析(117の研究・4,815人)によると、食事の見直しも運動も、体重と内臓脂肪を減らしました。そのうち、体重を大きく動かしたのは食事のほうでした。
僕の減量も、最初のおよそ3ヶ月はジョギングが中心で体重が動かず、食事管理を始めてから動きました。66.8kgから55.2kgまでの1年5ヶ月を平均すると、月におよそ0.7kgです。ただし、最初のおよそ3ヶ月は横ばいだったので、毎月均等に減ったわけではありません。
「何ヶ月で落ちるか」という期間の数字は、この記事では書いていません。調べた範囲で、根拠のある数字が見つからなかったからです。代わりに、減量の量で見ることを勧めます。僕の場合、腹囲11.7cmと体重12kgが動いた終盤で、つまめなくなりました。
減らすペースの決め方は、1ヶ月に何kg減らすのが現実的かの目安に、目標の置き方そのものは、40代からのダイエットの目標の立て方に書きました。
有酸素運動:内臓脂肪には効く。皮下脂肪だけを狙う運動は無い
Ismailらの2012年のメタ解析では、有酸素運動は内臓脂肪を有意に(偶然とは言えないほどはっきり)減らし、筋トレ単独では有意な差が出ませんでした。Vissersらの2013年のメタ解析(15の研究・852人)でも、カロリー制限をしなくても運動で内臓脂肪は減り、中〜高強度の有酸素運動がもっとも効果的でした。
一方、皮下脂肪だけを狙って減らす運動は、今回調べた範囲では見つかりませんでした。有酸素運動は、全身の脂肪を減らす「量」を増やす役です。
ただし、量が足りないと体重は動きません。僕は減量の最初、日曜の朝に10kmを週1回走っていましたが、3ヶ月ほど体重は変わりませんでした。その3ヶ月をどう受け止めるかは、週60分のジョギングで体重が減らなかったときの見方に書きました。
筋トレ:単独で減る脂肪は小さい。役目は筋肉を残すこと
Wewegeらの2022年のメタ解析(58の研究)によると、健康な成人が筋トレだけを4週間以上続けた場合、体脂肪率は平均1.46ポイント、脂肪の量は0.55kg減っていました。著者らは「筋トレは体脂肪を減らす」としつつ、その量は小さいとしています。
だから筋トレの役目は、脂肪を落とすことより、減量中に筋肉を残すことです。減量で筋肉まで減ると、割れて見えるはずのお腹の下に、筋肉が残りません。
僕の役割分担:食事の記録/バックランジ/17種目の全身法
いまの僕の分担は、こうです。
- 食事:自作のアプリで、食べたものを記録する。甘いものを食べた日も、正直に入れる
- 脂肪を落とす役と僕が考えている運動:バックランジ20回×3セットを毎日(平日は職場のジム、休日は家)
- 筋肉を残す運動:平日の毎朝30分、職場のジムで17種目を基本1セットずつ。レッグレイズもこの中に入っている
17種目の中身と、30分に収める組み方は、30分で17種目を1セットずつ回す全身法に書きました。
健診のあと僕が始めたこと:クランチと夜のストレッチ(効果はまだ分からない)
2026年9月9日の健診で腹囲87cmだったあと、2つのことを始めました。効果はまだ書けません。始めて10日ほどだからです。
朝のジムにクランチを追加。狙いは筋肉づくり
朝の17種目に、クランチを足しました。レッグレイズは元から17種目に入っているので、新しく増えたのはクランチです。狙いは、腹筋運動の章に書いたとおり筋肉づくりで、お腹の脂肪を落とすためではありません。
夜、ヨガマットで骨盤まわりのストレッチとフォームローラー。脂肪を落とす役ではない
夜、寝る前に家でヨガマットを敷いて、ストレッチをするようになりました。Instagramのリールを参考にした、骨盤まわりのストレッチと、フォームローラーを使ったものです。
ここは正直に書いておきます。ストレッチやフォームローラーで脂肪が落ちる、お腹が凹む、という根拠は、今回調べた範囲では確認できませんでした。運動の強さの一覧では、軽いストレッチは2.3メッツで、ハタヨガと同じです。ジョギング(7.5メッツ)の3分の1以下で、脂肪を減らす運動として頼るには強さが足りません。
脂肪を落とす役は、ここには置いていません。
始めて10日。数字は、また報告します
腹囲は毎朝測り続けています。クランチもストレッチも始めて10日ほどで、変化を語れる段階ではありません。
変化があれば、体重や腹囲と同じように、別の記事で正直に報告します。効いていなければ、それも書きます。
よくある質問
Q. 腹筋運動を毎日すれば、お腹の皮下脂肪は落ちますか?
腹筋運動だけを6週間続けた研究(24人)では、お腹の皮下脂肪・腹囲・体重は変わらず、腹筋の持久力だけが32回から47回に上がりました。脂肪は体全体のエネルギー収支で減るので、食事と全身の運動が土台です。腹筋運動は「筋肉づくり」として続ける価値があります。
Q. 皮下脂肪はどれくらいの期間で落ちますか?
研究で決まった期間は見つかりませんでした。「2〜3週間」「約3ヶ月」といった数字は、調べた範囲では出典がありませんでした。僕は12kg減量の最後のほうで「つまめなく」なりました(約16ヶ月で腹囲11.7cm減)。期間より、減量の量で見ることを勧めます。個人差が大きいので、僕と同じ順番になるとは限りません。
Q. 内臓脂肪と皮下脂肪、どちらが先に落ちますか?
割合では内臓脂肪が先です。量では皮下脂肪のほうが多く減ります。減量が進むほど、内臓脂肪が優先される効果は弱まります。内臓脂肪のほうの減らし方は、前の記事で扱いました。
Q. ストレッチやフォームローラーで、お腹の脂肪は落ちますか?
脂肪を減らすという根拠は、今回調べた範囲では確認できませんでした。軽いストレッチの強さは2.3メッツで、ジョギング(7.5メッツ)の3分の1以下です。体のケアとして続けるのはよいと思いますが、脂肪を落とす役は食事と全身の運動に任せてください。
Q. 体脂肪率が何%になれば、腹筋が割れますか?
「15%以下」「10〜12%」といった数字を上位の記事で見かけますが、調べた範囲では出典のある数字は見つかりませんでした。僕の場合、お腹が割れていた2023年9月ごろ(55.2kg・腹囲69.5cm)の体脂肪率は18.8%でした。家庭用の測定なので目安ですし、1人の例です。一般の基準としては書けません。
Q. つまめる脂肪だけなら、健康上は放っておいてよいですか?
内臓脂肪より関連は弱いものの、皮下脂肪も血圧・血糖・脂質の異常と無関係ではなかった、という3,001人の調査があります。ただし因果までは分かっていません。気になる数値があれば、脂肪の種類にかかわらず医師に相談してください。
まとめ:腹筋運動は筋肉づくり、脂肪は食事と全身の運動。順番は人による
- つまめるのは皮下脂肪。内臓脂肪より健康リスクとの関連は弱いが、ゼロではない
- 「落ちにくい」は割合の話。量では皮下脂肪のほうが多く減る
- 腹筋運動だけでお腹の脂肪は減らなかった(Vispute 2011:脂肪・腹囲・体重は変わらず、持久力32→47回)。片側だけ鍛えても、その側だけは減らなかった
- 研究では「お腹の皮下脂肪が最後」とは言えない。僕の体感では、12kg減量の最後のほうで一切つまめなくなった(腹囲81.2cm→69.5cm)
- 落とす土台は食事+全身の運動。腹筋運動は筋肉づくり。僕はクランチと夜のストレッチを始めたが、効果はまだ分からない
僕は一度「つまめない」お腹になり、いまは厚くつまめる側に戻っています。それでも、どの順番で何が起きたかは分かっています。分かっていれば、次は迷わずに進めます。
今日からの一歩は1つで足ります。腹筋運動を続けている方は、それに「脂肪を落とす」期待を乗せるのをやめて、「筋肉をつくる」ためのものに置き換えてください。脂肪を落とす力は、食事の記録と、全身を使う運動に回してください。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。腹筋を毎日頑張っているのに、へその横がつまめたままなのは、やり方が間違っていたからではありません。期待する場所が、少しズレていただけです。僕も同じところに立っています。同じように体と向き合う一人として、腹囲を測りながら一緒に進めたらうれしいです。
参考にした情報
- 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「【第17回】体脂肪、内臓脂肪、皮下脂肪とは」
- 2024 Adult Compendium of Physical Activities(運動強度(メッツ)の国際的な一覧・2024年版)
- Vispute SS ほか(腹筋運動だけを6週間続けた場合の腹部脂肪への影響を調べた研究)Journal of Strength and Conditioning Research 25(9), 2011
- Kostek MA ほか(片腕だけの筋トレで皮下脂肪が局所的に減るかをキャリパーとMRIで調べた研究)Medicine & Science in Sports & Exercise 39(7), 2007
- Ramírez-Campillo R ほか(片脚だけの高回数トレーニングで脂肪が体のどこから減るかを調べた研究)Journal of Strength and Conditioning Research 27(8), 2013
- Stallknecht B ほか(運動中の筋肉に近い皮下脂肪組織の血流と脂肪分解を調べた研究)American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism 292(2), 2007
- Brobakken MF ほか(走る運動に腹筋運動を加えた場合の体幹脂肪の変化を比べた無作為化比較試験)Physiological Reports 11(22), 2023
- Merlotti C ほか(減量による皮下脂肪と内臓脂肪の減り方を比べたメタ解析)International Journal of Obesity 41(5):672-682, 2017
- Chaston TB, Dixon JB.(減量に伴う内臓脂肪の変化に関するシステマティックレビュー)International Journal of Obesity 32:619-628, 2008
- Singh P ほか(体重の増減で体のどの部位の脂肪が変わるかを調べた研究)American Journal of Clinical Nutrition 96(2), 2012
- Kuk JL ほか(加齢による脂肪分布の変化に関する総説)Ageing Research Reviews, 2009
- Verheggen RJ ほか(運動と食事が内臓脂肪に与える効果を比べたメタ解析・117研究)Obesity Reviews 17:664-690, 2016
- Ismail I ほか(有酸素運動と筋トレが内臓脂肪に与える効果を比べたメタ解析)Obesity Reviews 13:68-91, 2012
- Vissers D ほか(運動が内臓脂肪に与える効果を調べたメタ解析・15研究)PLoS One, 2013
- Wewege MA ほか(筋トレ単独が体脂肪に与える効果を調べたメタ解析・58研究)Sports Medicine, 2022
- Fox CS ほか(腹部の内臓脂肪・皮下脂肪と代謝リスクの関連を調べたフラミンガム心臓研究・3,001人)Circulation 116(1), 2007
※この記事は、運営者個人の体験と一般的に知られている情報をもとにまとめたものです。効果や感じ方には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・体調に不安のある方は、実践の前に医師などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。








