うたうた
前回までで、消費カロリーの中身も分かったね。
ゆずゆず
うん。目標のカロリー差も、消費カロリーも分かった。1日の目標摂取カロリーも出せた。…でも、そのカロリーの中で「何を」「どのくらい」食べればいいのか、さっぱり分からないんだよ。
うたうた
じゃあ次は、その摂取カロリーを「PFC」に分けて、食べる量をグラムまで出してみよう。
ゆずゆず
ピー…エフ…シー? なんだそれ。
うたとゆずの前に3つのボウルが並んでいる。左は肉・魚・卵・豆腐、中央はアボカド・ナッツ・油、右はごはん・パン・いも
左からP(たんぱく質)・F(脂質)・C(炭水化物)の食べものです

「1日の目標カロリーは分かった。でも、何をどれだけ食べればいいの?」。ここでつまずく方は多いです。カロリーという“合計の枠”が決まっても、中身の配分が分からないと献立に落とせないからです。

結論から言います。目標カロリーが出たら、PFCという3つの栄養素に分けて、P→F→Cの順に計算します。たんぱく質(P)を体重から決め、脂質(F)を総カロリーの割合で決め、残りを炭水化物(C)にあてます。この順番を守れば、迷わずグラムまで出せます。

僕(りきanela)は43歳のとき66.8kgで当時の人生最高体重になり、1年5か月で54.9kgまで、約12kg減らしました。実はこのとき、僕はPFCを一度も計算していません。主食をすべて抜き、間食をせず、記録もつけない形でした(僕がそうしたという事実で、おすすめする方法ではありません)。

PFCを使い始めたのは、痩せたあとの2024年4月からです。痩せたあとのこの時期を、この記事では「キープ期」と呼びます。キープ期の約1年6か月、僕は食事管理アプリ「あすけん」の有料プランで毎日食事を記録し、PFCを見ていました。

そして記録をやめたあと、体重は大きく増えました。いまは47歳です。2026年7月に記録を再開し、立て直しの途中にいます。

この記事では、PFCをグラムで出す計算手順を先に書きます。そのうえで、僕が実際に記録していた数字と、やめたあと何から崩れたかを正直に書きます。読み終える頃には、自分の体重と目標カロリーから「たんぱく質は何g、脂質は何g、炭水化物は何g」と出せるようになります。出した数字を%に戻して、国の目安と見比べる方法までお伝えします。

先に結論:PFCをグラムで出す3ステップ

計算式だけ先に見たい方のために、手順をまとめます。

  • 1.たんぱく質(P)… 体重(kg)×1.4〜2.0g=目標のグラム数(運動している人向けの目安)。グラム数×4でカロリーに直す
  • 2.脂質(F)… 目標カロリー×20〜30%=脂質のカロリー。9で割るとグラム数
  • 3.炭水化物(C)… 目標カロリー−(PとFのカロリーの合計)=残りのカロリー。4で割るとグラム数

例として、目標1,800kcal・体重66kgの人が、たんぱく質を体重1kgあたり1.6g、脂質を25%で置いた場合です。たんぱく質106g・脂質50g・炭水化物232gになります。

1日の目標カロリーがまだ決まっていない方は、先に目標カロリーを逆算で出す手順から読むと、ここからの計算に数字を当てはめられます。1.4〜2.0gという幅がどこから来たのか、年齢で国の目安がどう変わるのかは、あとの章で分けて説明します。

PFCバランスとは?たんぱく質・脂質・炭水化物の3つ

PFCとは、食事から取るエネルギー源になる3つの栄養素の頭文字です。

  • P=たんぱく質(Protein)… 肉・魚・卵・大豆などに多い。1g=約4kcal
  • F=脂質(Fat)… 油・バター・肉の脂身・ナッツなどに多い。1g=約9kcal
  • C=炭水化物(Carbohydrate)… ご飯・パン・麺・いも類などに多い。1g=約4kcal

この3つの合計が、1日の摂取カロリーです。目標カロリーを3つにどう振り分けるかを決めれば、食べる量が具体的に見えてきます。

一つだけ覚えておいてほしいのは、脂質だけ1gあたりのカロリーが倍以上あることです。同じ10gでも、たんぱく質と炭水化物は約40kcal、脂質は約90kcalになります。この4・9・4という数字は、食品パッケージの栄養成分表示でも使われている換算です(消費者庁の栄養成分表示の解説を参考にしています)。

揚げ物やお菓子で思ったよりカロリーが増えるのは、この脂質が理由の一つです。

ゆずゆず
同じ量なのに、脂質だけカロリーが倍以上…! 知らなかった。
うたうた
ここが分かると、なんで揚げ物でカロリーが跳ね上がるのか腑に落ちるよ。

決める順番はP→F→C。なぜ「たんぱく質」から決めるのか

うたが二足で立って、鶏肉・魚・卵・豆腐がのった皿を前足で指している。ゆずはマットの上に座ってダンベルを持っている
運動をする人ほど、たんぱく質を先に確保します

Q:PFCは何から決めればいい?

A:たんぱく質(P)から決めます。次に脂質(F)、最後に残りを炭水化物(C)にします。

たんぱく質を最初に決める理由は、筋肉を保つ材料になるからです。健康長寿ネットの「サルコペニアとは」によると、筋肉は40歳ごろから少しずつ減っていくとされています。40代以上の人にとって、筋肉の材料を先に確保しておく意味はここにあります。

年齢とともに筋肉が減っていく状態を「サルコペニア」と呼びます。同じページでは、進むと歩く・立ち上がるといった日常の動作に影響が出て、転びやすくなったり介護が必要になったりすることがあると説明されています。

減量中は、食べる量そのものが減ります。だから先に「これだけは取る」というたんぱく質の量を決めます。次に体に欠かせない脂質を確保し、残りを活動のエネルギー源である炭水化物にあてます。

1.たんぱく質(P)を決める:運動する人は体重1kgあたり1.4〜2.0gが目安

最初はたんぱく質です。運動をしている人の目安は、体重1kgあたり1.4〜2.0gです。体重60kgの人なら、1日およそ84〜120gになります。

この1.4〜2.0gは、国際スポーツ栄養学会(ISSN)が2017年に公表した声明にある範囲です。運動する人の多くは、筋肉を増やしたり保ったりするのにこの範囲で足りる、という内容です。国が国民全体に向けて定めた推奨量とは別物です。

  • 国の推奨量(男性65g・女性50g。65歳以上の男性は60g)… 一般の人が健康を保つための目安
  • 運動する人向けの目安(体重1kgあたり1.4〜2.0g)… 運動して筋肉を保ちたい人向けの、多めの目安

運動の習慣がない人は、まず国の推奨量に届いているかを確かめるところから始めてください。

迷ったら真ん中あたりから始めて、体調や続けやすさを見て調整すれば十分です。個人差が大きいところなので、きっちり合わせようと気負う必要はありません。

腎臓の病気がある方、持病のある方、妊娠中・授乳中の方は、たんぱく質を増やす前に医師にご相談ください。健康長寿ネットの腎不全の治療についての解説によると、腎臓の病気では、程度に応じてたんぱく質を控えるよう指示が出ることがあります。妊娠中・授乳中は、国の推奨量そのものに上乗せの量が決められています。

決めたグラム数に4をかけると、たんぱく質のカロリーが出ます。この数字をあとで使います。

体重別のたんぱく質の目安(50kg・60kg・70kg・80kg)

体重1kgあたり1.4〜2.0gで計算した、1日の量です。

  • 体重50kgの人 … 70〜100g(280〜400kcal)
  • 体重60kgの人 … 84〜120g(336〜480kcal)
  • 体重70kgの人 … 98〜140g(392〜560kcal)
  • 体重80kgの人 … 112〜160g(448〜640kcal)

脂質と炭水化物は、体重ではなく目標カロリーから決まります。そのため体重別の早見にはできません。ご自身の目標カロリーで、2と3の計算をしてください。

僕のたんぱく質の取り方:朝の固定メニューと、足りない日のゆで卵

キープ期の僕は、たんぱく質を体重1kgあたり2.0gで設定していました。体重を60kgと考えて×2で、1日120gです。グラム数は固定で、体重が変わっても変えていませんでした。

朝は、プロテインミルク、おからヨーグルト、バナナと決めていました。間食は、サラダチキン、ゆで卵、プロテインバーです。

PFCの3つのうち、たんぱく質は合わせやすいほうでした。足りない日は、ゆで卵を足すか、夜のサラダに入れるゆで鶏むね肉を増やしていました。

ただ、記録を見返すと、設定どおりに取れていたとは言えません。あすけんの記録はiPhoneのヘルスケアにも残っていて、月平均はこうでした。

  • 2024年 … 1日109〜122g(体重1kgあたり約1.8〜2.1g)
  • 2025年 … 1日93〜107g(体重1kgあたり約1.5〜1.7g)

どちらも、僕が自分で入力した記録の月平均です。2025年は2024年より少なく、どの月も設定の120g(体重1kgあたり2.0g)に届いていませんでした。

2.脂質(F)を決める:総カロリーの20〜30%が目安

脂質は、1日の総カロリーの20〜30%を目安にします。根拠は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」です。脂質の目標量は、大人では年齢や性別にかかわらず20%以上30%未満とされています。年齢で変わらない点が、たんぱく質と違います。

計算は、目標カロリーに0.20〜0.30をかけて脂質のカロリーを出し、9で割ります。目標1,800kcalで25%なら、1,800×0.25=450kcal、450÷9=50gです。

脂質は、減らせば減らすほどよいわけではありません。健康長寿ネットによると、脂質はホルモンや細胞膜をつくる材料になります。国の目標量にも、20%という下限があります。

一方で、脂質は1gで約9kcalあるので、少しの量でもカロリーが乗ります。取りすぎにも減らしすぎにも気づきにくいので、20〜30%の枠を一度計算しておくと迷いません。

僕は量より質で油を選んでいました

キープ期の僕は、脂質を量より質で選んでいました。使っていた油は2つです。

  • 職場のジムで筋トレをしたあと … トマトジュースにオリーブオイルを入れる
  • 夜のサラダ … あまに油で作った手作りのドレッシング

オリーブオイルは、文部科学省の食品成分データベースで見ると、脂肪酸の大半が一価不飽和脂肪酸の油です。あまに油は、健康長寿ネットの表で、n-3系脂肪酸が100gあたり50g台と多い油です。どちらも1gで約9kcalなのは、ほかの油と変わりません。

脂質の制限を、きついと思ったことはありませんでした。

ただし、記録上の脂質は設定より多めでした。ヘルスケアに残っていた月平均では、食べたPFCのカロリーのうち、脂質が30〜38%を占めていました。

設定は「だいたい20%あたり」だったので、ずれは小さくありません。国の目標量(20%以上30%未満)と比べても、上限のあたりか、それを超える月が続いていたことになります。

3.炭水化物(C)を決める:目標カロリーの残りぜんぶ

炭水化物は、目標カロリーからPとFのカロリーを引いた「残りぜんぶ」です。そのカロリーを4で割れば、グラム数が出ます。

僕は炭水化物がいちばん足りなかった:焼き芋と玄米を時間で置く

計算の上では、いちばん簡単です。でも僕の実感では、いちばん合わせにくい栄養素でした。あすけんで見ると、炭水化物はいつも足りなかったのです。

記録にも、それが出ていました。月平均で、炭水化物は食べたPFCのカロリーの39〜48%でした。国の目標量は50〜65%なので、下限に届いていません。

足りない炭水化物は、時間を決めて置いていました。

  • 15時 … 炊飯器で作った焼き芋を冷やしたもの
  • 16〜17時 … 職場のレンジで炊いた玄米1合のおにぎり

夕方に玄米を置いたのは、夕食がアルバイトのあとの22時過ぎになるからです。

炭水化物には食物繊維も含まれます

炭水化物は、正確には「糖質+食物繊維」の合計です。食物繊維は消化されにくく、エネルギーはほとんどありません。この記事では計算を簡単にするため、炭水化物をまとめて扱います。

ただ、食物繊維を無視してよいわけではありません。健康長寿ネットによると、日本人は食物繊維が不足ぎみとされています。食物繊維は、便のかさを増やしたり、腸内の善玉菌のえさになったりします。水溶性の食物繊維には、食後の血糖値の上がり方をゆるやかにする働きがあると説明されています。

野菜・海藻・きのこ・豆などを、毎日の食事のどこかに入れておくと取りやすくなります。

実際にグラムで計算してみる(例:目標1,800kcal・体重66kg)

1,800kcalをPFCに分けた横棒グラフ。たんぱく質106gで424kcal、脂質50gで450kcal、炭水化物232gで926kcal
PとFを先に決めれば、Cは残りぜんぶで自然に決まります(数値は例)

ここでは例として、「目標1,800kcal・体重66kg・運動あり」の人を考えます。説明のための数字で、僕の実数ではありません。ご自身の体重と目標カロリーに置き換えてください。

たんぱく質を体重1kgあたり1.6g、脂質を25%で置くと、こうなります。

  • P … 66kg×1.6g=約106g → 106g×4=424kcal
  • F … 1,800kcal×25%=450kcal → 450÷9=50g
  • C … 1,800−(424+450)=残り926kcal → 926÷4=約232g

この人の1日の目安は、たんぱく質106g・脂質50g・炭水化物232gです。424+450+926で、1,800kcalに戻ります。グラムは途中で四捨五入しているので、逆算すると数kcalずれます。気にしなくて大丈夫です。

ご自身の数字で出すときは、次の空欄に当てはめてみてください。

  • P … あなたの体重( )kg×(1.4〜2.0のどれか)g=( )g →( )×4=( )kcal
  • F … あなたの目標( )kcal×20〜30%=( )kcal →( )÷9=( )g
  • C … あなたの目標( )kcal−(PとFのkcalの合計)=( )kcal →( )÷4=( )g

参考:キープ期に僕があすけんに入れていた設定

キープ期の僕は、あすけんに次の設定を入れていました。YouTubeや雑誌『ターザン』で学んだ考え方をもとに、自分で計算した数字です。

「いろいろなYouTubeや雑誌ターザンから学んで、一番自分に合った意見を取り入れました」

  • P … 体重1kgあたり2.0g(60kgと考えて1日120gで固定)
  • F … だいたい20%あたり
  • C … 残りぜんぶ
  • 決める順番 … この記事と同じP→F→C

目標カロリーの数字は、覚えていません。あくまで僕の設定で、これが正解という意味ではありません。

同じ「1,800kcal・66kg」の枠に、Pを2.0g、Fを20%として当てはめてみます。たんぱく質132g・脂質40g・炭水化物228gです(528+360+912=1,800kcal)。

2.0g/kg(体重1kgあたり2.0g)は、学会の目安1.4〜2.0gの上限にあたる多めの設定です。腎臓の病気がある方・持病のある方・妊娠中・授乳中の方は、この数字を真似せず、まず医師にご相談ください。

40代・50代でPFCの決め方は変わる?国の目安は年齢で上がります

Q:40代と50代で、PFCの決め方は変わるの?

A:決める順番は同じです。ただ、国が示すたんぱく質の目安は、年齢が上がると下限が引き上げられます。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、たんぱく質から取るエネルギーの目標量(1日の総エネルギーに占める割合)が、年代ごとにこう決められています。

  • 18〜49歳 … 13〜20%
  • 50〜64歳 … 14〜20%
  • 65歳以上 … 15〜20%

上限はどれも20%ですが、下限だけが年齢とともに上がっています。50〜64歳の方は「14%以上」、65歳以上の方は「15%以上」が当てはまります。

グラムで示された推奨量(多くの人が足りる量として国が示す数字)も見ておきます。

  • 男性 … 18〜64歳は65g/65歳以上は60g
  • 女性 … 18歳以上は50g(妊娠中・授乳中は上乗せあり)

男性のグラム数は65歳以上で少し下がるのに、割合の下限は上がっています。食べる総量が減る年代でも、たんぱく質の取り分は減らさない形だと読めます。

40代は18〜49歳の区分なので、目標量は13〜20%のままです。「40代だから今すぐたんぱく質を増やすべき」という話ではありません。50歳になると下限が上がると知っておけば、慌てずに準備ができます。

ゆずゆず
へえ…年齢で目安が変わるなんて、考えたこともなかったよ。
うたうた
順番は同じだから安心して。変わるのは「どのくらい取っておきたいか」の目安のほうだよ。

出した数字の答え合わせ:%に戻して国の目標量と見比べる

Q:計算して出した数字、これで合っているの?

A:グラムを%に戻して、国の目標量の枠に入っているかを見比べると確かめられます。

方法は、各栄養素のカロリーを目標カロリーで割るだけです。見比べる枠は、日本人の食事摂取基準(2025年版)の目標量です。

  • たんぱく質 … 13〜20%(50〜64歳は14〜20%、65歳以上は15〜20%)
  • 脂質 … 20〜30%
  • 炭水化物 … 50〜65%

さきほどの例(1,800kcal・66kg・1.6g/kg・脂質25%)を%に戻すと、たんぱく質23.6%・脂質25%・炭水化物51.4%です。脂質と炭水化物は枠の中ですが、たんぱく質は上限の20%を超えます。

キープ期の僕の設定(2.0g/kg・脂質20%)を同じ枠に当てはめると、たんぱく質29.3%・脂質20%・炭水化物50.7%です。

これは計算の間違いではありません。理由は2つあります。

1つ目は、国の目標量と学会の目安は、対象も物差しも違うことです。国の目標量は国民全体の健康を保つための割合です。学会の目安は、運動する人が筋肉を保つためのグラム数です。

2つ目は、減量中はカロリーの枠そのものが小さいことです。同じたんぱく質132gでも、枠が1,800kcalなら29.3%、2,400kcalなら22.0%です。1,800kcalの枠では、下限の1.4g/kg(92.4g)で計算しても約20.5%と、上限をわずかに超えます。

大事なのは、枠を超えていると知ったうえで選ぶことです。たんぱく質を多めに取るのが気になる方、腎臓の病気がある方、持病のある方、妊娠中・授乳中の方は、医師や管理栄養士にご相談ください。

いまの僕の設定(たんぱく質147g)は約27%で、枠を超えています

2026年7月から、僕は自作のPFC管理アプリで記録しています。いまの設定は、目標2,153kcal・たんぱく質147gです。体重1kgあたり約2.2gで、学会の目安1.4〜2.0gの上限も超えています。

%に戻すと、147g×4=588kcal、588÷2,153で約27%です。国の目標量の上限20%を大きく超えています。

なぜこの数字なのか、僕の言葉のまま書きます。

「どうしてもCが少なくなってしまうので、PFCの比率を考えた結果、2.2gになってしまいました」

研究を読んで選んだ数字ではありません。

ISSNの同じ声明には、もう1つ別の数字があります。筋トレを続けている人が減量している期間は、筋肉などをできるだけ残すために、体重1kgあたり2.3〜3.1gが必要になる場合がある、というものです。ただ、これは「筋トレ経験者」「減量中」という条件つきの記載です。僕の設定の根拠ではありませんし、僕の数字の真似はおすすめしません。

ゆずゆず
計算したあとに、%に戻して見比べればいいんだね。
うたうた
そう。枠を超えているかを自分で確かめられると、数字に振り回されなくなるよ。

僕の1日の食べ方:回数を分けて、夕食で合わせる

キープ期の僕は、1日の食事を5〜6回に分けていました(筋トレのあとのトマトジュースは回数に数えていません)。メニューはほぼ固定です。

  • 朝 … プロテインミルク、おからヨーグルト、バナナ
  • 職場のジムで筋トレをしたあと … トマトジュースにオリーブオイル
  • 昼 … ご飯なし、おかずだけの弁当
  • 15時 … 冷やした焼き芋
  • 間食 … サラダチキン、ゆで卵、プロテインバー
  • 16〜17時 … 玄米1合のおにぎり(米不足でやめるまで)
  • 夕食(アルバイトのあとで22時過ぎ)… ゆで鶏むね肉のサラダ、納豆、豆腐、めかぶ
  • 日曜の昼 … チートデイ。白米や揚げ物はここだけ

炭水化物が国の目標量に届いていなかった食べ方なので、献立の見本ではなく、僕の記録として読んでください。

回数を分けたのは、僕なりの考えがあったからです。血糖値の乱高下を防ぎたいと考えて、1日の総カロリーは変えずに、食べる回数を増やしました。

血糖値の話は、僕がそう考えていたというだけです。分けて食べれば血糖値が安定する、と言える根拠を僕は持っていません。

運動する人については、別の角度の話があります。ISSNの声明は、筋肉づくりのために、たんぱく質を1日を通して3〜4時間ごとに均等に分けて取るのが理想としています。これは運動する人の筋肉についての話で、回数を分ければ痩せるという意味ではありません。

記録は毎食、食べる前にキッチンスケールで量って、あすけんに入れていました。夕食だけは、入れる前にその日の残りを見て、中身を決めていました。

「夕食は先に見て、足りないもの、多いもので食べ物を調整していました」

全部の食事を前もって計算しなくても、1日の最後に1回だけ先に見る食事を決めておく。そんな使い方もできます。

ビタミン類は、あすけんでいつも不足の表示でした。そこはサプリメントで補っていました。

「揚げ物などはチートデイの日曜日の昼食で食べて、スナック菓子も食べなくても平気でした」

チートデイの分も、あすけんに記録していました。翌日に体重が増えても、チートデイなのでしょうがないと思っていました。

PFCの記録をやめたら、何から崩れたか(僕の場合)

Q:PFCの記録をやめると、どうなる?

A:僕の場合は、記録をやめたあと体重が大きく増えました。原因は1つではありませんが、崩れた順番ははっきりしています。

  • 2024年夏ごろ … 米不足でスーパーから米が消え、夕方の玄米をやめた。代わりの炭水化物は特に置かなかった
  • 2025年夏ごろ … ケガで筋トレを休みがちになる
  • 2025年10月1日 … あすけんの有料プランの期間が終わり、更新しなかった。食事の記録が止まる
  • 同じ頃 … 疲れて朝起きられなくなり、朝の筋トレを完全にやめる
  • 2025年秋から … 体重が大きく増え始める
  • 2026年1月 … それまでの最高だった66.8kgを超える

最初の玄米は、記録にも表れています。炭水化物は2024年8月末を境に、1日約250gから約205gに減っていました。玄米をやめた時期と重なります。

記録をやめたことは、間食にも響いたと僕は感じています。

「食事を記録しているときは、余計な記録を残したくなくて、甘いものを極力控えていた。記録をつけなくなってから、歯止めが効かなくなった」

筋トレが止まった経緯は、9か月の中断から筋トレを再開した話に詳しく書きました。

振り返ると、PFCを記録していた約1年6か月、体重は月平均59〜63kgの間、60kg前後で過ごせていました。記録を始めた2024年4月の時点では60.4kgで、最低の54.9kgからは少し戻っていました。この期間の体重を、PFCのおかげだけとは言えません。キープ期の大半は、職場のジムでの筋トレも続けていました。

いまの立て直し:記録の再開と、前と変えたこと

2026年7月、自作のPFC管理アプリで記録を再開し、筋トレも再開しました。記録がゼロだった期間は、約9か月です。

体重は、再開した翌月の2026年8月21日に71.3kgまで増えました。10月7日の朝は68.2kgです。まだ立て直しの途中です。

食事で前と変えたのは、次の2つです。

  • 朝のヨーグルトに、冷凍ブルーベリーを入れる
  • 夜の納豆を酢納豆にして、キムチと豆腐を入れて混ぜる
ゆずゆず
記録をやめると、こんなふうに順番に崩れていくんだね…。
うたうた
でも順番が分かっていれば、どこから戻せばいいかも見えてくるよ。

PFCを合わせているのに体重が減らないときに見直す順番

Q:PFCを守っているのに痩せないのはなぜ?

A:まず、PFCではなく「合計カロリー」に戻って確かめてみてください。

PFCは、合計カロリーという枠の中身を分ける作業です。枠そのものがずれていると、中身をどれだけ丁寧に分けても体重は動きません。体重が減らないときは、次の順番で見直すと原因を絞りやすくなります。

  • 1.合計カロリーの枠が合っているか … 目標が実際の消費に対して緩すぎないか
  • 2.記録から抜けているものがないか … 飲み物・調味料・料理中の味見・人からもらったお菓子
  • 3.設定ではなく、記録の実際の数字を見ているか … 設定と記録はずれることがある
  • 4.見ている期間が短すぎないか … 数日ではなく2〜4週間の平均で見る
  • 5.たんぱく質を「足しただけ」になっていないか … 増やしたぶんは炭水化物か脂質を減らして入れ替える

1は、1日の目標カロリーの決め方と、自分が1日に使っているカロリーの内訳をあらためて確認してみてください。2は、意識していないと記録から落ちやすいところです。

3のずれは、僕の記録にもありました。脂質は「だいたい20%あたり」に設定していたのに、記録の月平均では30〜38%でした。設定だけを見て安心せず、ときどき記録の実際の割合を確かめると、ずれに気づけます。

4は、体重が水分の増減で日ごとに前後するためです。5は、元の食事にプロテインや肉を上乗せすると、合計カロリーが増えるためです。

まずは1と2から確かめてみてください。「PFCが悪い」のではなく、枠か記録のどちらかがずれていることもあります。

体重が減らない時期が続くと、自分のやり方そのものを疑いたくなります。僕にも、PFCの計算を動画で知る前は、何が悪いのかも分からない時期がありました。やり方を全部捨てる前に、この5つを上から確かめてみてください。

PFC計算がめんどくさいときの落としどころ(僕の場合)

Q:PFCの計算、正直めんどくさい。やめたほうがいい?

A:やめる前に、面倒の中身を分けてみてください。全部が同じ重さで面倒なわけではないはずです。

僕はあすけんの有料プランを約1年6か月使い、2025年10月1日に期間が終わったところで更新しませんでした。そこから記録がゼロの期間が約9か月ありました。記録が続かなくなったとき、僕にとって面倒だったのは次の3つでした。

  • 1.食べたものを検索して探すのが面倒
  • 2.量(グラム数)を入れるのが面倒
  • 3.外食や、人からもらったもののときに困った

一番きつかったのは、2の「量を入れる」でした。量る手間そのものと、毎食・毎品必ず発生する回数の多さが理由です。この回数が億劫になりました。

3については、AIに聞いて調べてもらっていました。ただし、AIが出す数値が正確とは限りません。だいたいの目安として使う、という前提が要ります。

その後、自作のPFC管理アプリで記録を再開しました。よく食べるものを登録しておき、ワンタップで入力できるようにしたので、1の「検索の面倒」は消えました。正直に書くと、解消できたのは1だけです。2のグラム数は、いまも毎回スケールで量っています。3の外食は、AIに聞いて目安を入れています。ただ、よく使う食品に登録した物をほぼ毎回食べるようにしてからは、記録にかかる時間は、毎日昼の分の1〜2分になりました。

いまは、5gや10gのずれは気にせずに量っています。きっちり合わせるのをやめた代わりに、記録そのものが続くようになりました。

計算がめんどくさいのは、続ける気がないからとは限りません。手順の数が多すぎることもあります。僕の場合は、減らせる手間を1つ見つけるほうが、気合いを入れ直すより効きました。記録を軽くする方法は、カロリー計算を続けるための4つの選択肢でも詳しく書きました。僕が作ったアプリについては、よく食べるものをワンタップで記録できる自作アプリの話をご覧ください。

最後に、PFCとは別の話を1つだけ書かせてください。

2020年5月にランニングを始めてから、僕は風邪をひかなくなりました。僕には喘息があり、以前は風邪をひくと発作が出ていました。走り始めてからは、喘息の発作も出ていません。

ただ、これがランニングによるものかは分かりません。同じことが誰にでも起きるとも言えません。PFCの管理を始めたのは、この4年近くあとです。喘息のある方が運動を始めるときは、主治医に相談してから始めてください。

まとめ:まずはたんぱく質のグラム数を1つ出す

  • PFCは、目標カロリーという枠の中身をP→F→Cの順にグラムにする作業
  • Pは体重×1.4〜2.0g(運動する人向け)、Fは総カロリーの20〜30%、Cは残りぜんぶ
  • 出したグラムは%に戻して、国の目標量の枠と見比べる
  • 設定と、記録の実際の数字はずれることがある。ときどき記録の側を見る

目標カロリーの立て方から全体の流れを見たい方は、カロリー管理の全体像を4ステップで整理した記事もあわせてどうぞ。

カロリーという“合計の枠”だけでは、献立まで落とし込めません。P→F→Cの順に計算すると、「今日はたんぱく質が足りないから、ゆで卵を1つ足そう」といった調整ができるようになります。僕もキープ期は、足りない日にゆで卵を足していました。

今日やることを1つだけ挙げるなら、自分の体重に1.4〜2.0のどれかをかけて、たんぱく質の目標グラム数を出してみることです(この幅は運動している人向けの目安です)。計算は掛け算1回で終わります。そこから始めるのが、40代以上の無理のない食事づくりの第一歩だと僕は考えています。

ゆずゆず
そっか。合計のカロリーだけじゃなくて、中身をP→F→Cで分ければいいんだね。まずはたんぱく質から!
うたうた
そういうこと! 完璧じゃなくていいから、まずは自分の数字を出してみよう。一緒にやろう。

よくある質問

Q. 運動していない人も、体重×1.4〜2.0gで計算していい?

1.4〜2.0gは、運動する人を対象にした学会の目安です。運動の習慣がない方は、まず国の推奨量(男性65g・女性50g、65歳以上の男性は60g)に届いているかを確かめるところから始めてください。腎臓の病気がある方や持病のある方は、量を変える前に医師にご相談ください。

Q. 脂質は少ないほど痩せやすい?

脂質は1gで約9kcalあるので、量を減らすとカロリーは大きく減ります。ただ、脂質はホルモンなどの材料にもなり、国の目標量には20%という下限があります。20%以上30%未満の枠に入れるのが目安です。

Q. たんぱく質は1日に何回に分ければいい?

運動する人について、ISSNの声明は3〜4時間ごとに均等に分けて取るのが理想としています。僕はキープ期に、1日5〜6回に分けて食べていました。1回分をどの食品でどれだけ取るかは、たんぱく質20gを食品で取るときの目安を参考にしてください。

Q. 50代・60代でも同じ計算でいい?

計算の手順と順番は同じです。違うのは、国が示すたんぱく質の目標量の下限で、50〜64歳は14%、65歳以上は15%に上がります。出したグラムを%に戻して、下限を下回っていないかを確かめてください。

Q. PFCの記録をやめても、体重は保てる?

人によって違うので、言い切れません。僕の場合は、記録をやめたあと体重が大きく増えました。ただ、筋トレの中断やアルバイトの疲れも重なっていて、記録だけが原因とは言えません。続けにくいときは、やめる前に記録の手間を1つ減らす方法から試すのがおすすめです。

参考にした情報

※この記事は、運営者個人の体験と一般的に知られている情報をもとにまとめたものです。効果や感じ方には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・体調に不安のある方は、実践の前に医師などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。