
「筋トレと有酸素、どっちを先にやるのが正解なんだろう」。調べるほど答えが分かれて、動き出せずにいませんか。
正解の順番を探すほど、動き出すのは遅くなりがちです。
先に結論をお伝えします。研究のまとめを見るかぎり、順番で体脂肪率の減り方に差は見られていません。差が出たのは、主に脚の筋力です。だから、順番は自分が続けられる形で決めて大丈夫です。
僕の答えは「交互」です。朝の30分で、筋トレの合間にHIIT(短い時間に強く動く運動)を5回挟んでいます。
書いているのは、健康や運動の資格を持たない一般の47歳、りきanelaです。
僕は43歳で当時の最高体重66.8kgになり、そこから1年5か月で約12kg減らしました。そのあと体重が戻り、2026年8月には71.3kgになりました。いまは日曜以外の週6日、朝に筋トレを続けながら、もう一度減らしている途中です。
僕自身は、この順番で悩んだことがありません。ただ、YouTubeを見ていて、順番で悩んで動けずにいる人がいると知りました。そのYouTubeの内容は、僕にも参考になりました。この記事は、順番で止まっている人に向けて書いています。
読み終えるころには、「とりあえずこれでやってみよう」という形が一つ手元に残ります。ジムでも家でも、次に体を動かす日から試せるはずです。
筋トレと有酸素、どっちが先?順番の差は小さい
筋トレと有酸素の順番は、続けられる形で決めて大丈夫です。順番で体重や体脂肪率の減り方が大きく変わる、という証拠が見当たらないからです。
まず、筋トレと有酸素を「同じ日にやるか、別の日に分けるか」を比べた研究があります。2025年に発表された36本の研究を集めたまとめのうち、この点を比べた分析では、同じ日にやっても別の日に分けても、体重や体脂肪率の減り方は同じくらいでした。著者は、いつやるかは本人の好みで決めてよいとしています(Lafontantほか、2025年)。
ただし、この研究には注意点が3つあります。
- 1回の運動の中の順番そのものは比べていない
- 対象は、糖尿病など体の組成に影響する病気がない人
- 著者自身が、この部分は人数が少なく差を見つける力が弱い、と書いている
- 年齢別には分けて分析していない
1回の中の順番そのものを比べた研究は、次の章で紹介します。
国の目安も、順番は決めていません。厚生労働省の健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(成人版)がすすめているのは、次の2つです。
- 歩くなどの体を動かすことを1日60分以上(1日約8,000歩以上に相当。65歳以上は高齢者版の目安で1日40分以上・約6,000歩以上)
- 筋トレを週2〜3日
筋トレは、「息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上」という目安の中に数えてもよいとされています。同じ資料のQ&Aでは、短い時間の積み重ねでも健康づくりの効果が得られるとしています。
目的ごとに分けると、次のように考えられます。
- 脚の筋力を伸ばしたい人:筋トレを先にすると伸びやすいという研究がある
- 痩せたい、健康のために動きたい人:順番より、続けられる形を選べばいい
- 朝の時間が短い人:筋トレの合間に有酸素を挟む手もある(僕のやり方)
- 筋トレのあとに有酸素の時間がとれない人:歩きや家事でも補える
体重を減らしたいなら、運動だけでなく食事も大切です。食べる量の決め方は、食事の土台をつくる4つの手順にまとめています。
筋トレ先・有酸素先、それぞれの言い分
どちらの順番にも言い分があります。ただ、差が出るところは限られています。
筋トレを先にする言い分:脚の筋力が伸びやすい
筋トレを先にする理由として、よく挙げられるのは脂肪の使われ方です。
横浜市スポーツ医科学センターの解説では、筋トレで出る成長ホルモンなどが体脂肪の分解を進める、と説明しています。そのあとの有酸素運動で、脂肪がエネルギーとして使われやすくなるという考え方です。有酸素を先にすると、後の筋トレで成長ホルモンが出にくくなる、という研究も紹介されています。
ただ、これはホルモンの一時的な反応を見た話です。体脂肪の減り方そのものを比べたものではありません。
研究のまとめで差が出たのは、筋力のほうです。10本の研究をまとめた2018年の分析では、筋トレを先にしたほうが、脚の筋力(持ち上げられる重さ)が伸びやすいと報告されています(Eddensほか、2018年)。一方で、体脂肪率や持久力には、順番の差が見られませんでした。
2023年の別のまとめでも同じ傾向で、高齢の人や女性に絞った分析でも、筋トレ先のほうが脚の筋力が伸びやすかったとされています(Gao・Yu、2023年)。
気をつけたいのは、研究で使われた有酸素運動が、30〜60分の自転車こぎなど長めのものだった点です。
疲れた状態で筋トレをするとフォームが崩れやすい、と言われることもあります。
僕の場合、HIIT(約1分半)のあとでも、フォームが崩れたり重さが扱えなかったりしたことはありません。ただ、交互にしたことで重さが落ちていないかは、正直よく分かりません。研究の長い有酸素と僕の短いHIITでは条件がかなり違うので、どちらが正しいかは決められないと考えています。
有酸素を先にする言い分:体を温めてから入れる
有酸素を軽く先にやる良さは、体を温めてから筋トレに入れることです。
同じ横浜市の解説でも、筋トレの前には、ストレッチや5分ほどの軽い有酸素運動で体を温めてから始めるようすすめています。僕も、筋トレの前はストレッチから始めています。
有酸素運動そのものにも価値があります。健康長寿ネット(有酸素運動)によると、有酸素運動は体脂肪や内臓脂肪をエネルギー源として燃やします。生活習慣病の予防や改善にも役立つとされています。
痩せたい人や健康のために動きたい人なら、順番で悩む時間を、体を動かす時間に回して大丈夫です。
僕の答えは「交互」。朝30分の筋トレにHIITを5回挟む
僕は、どちらかを先にするのではなく、筋トレとHIITを交互にやっています。
HIITを選んだのは、心拍数が適度に上がって、無理なくできそうだったからです。
これは僕のやり方で、研究で確かめられた組み方ではありません。1回の中で筋トレと有酸素を細かく交互にするやり方を比べた研究は、調べた範囲では見つかりませんでした。
日曜以外の週6日、仕事前の30分
- いつ:日曜以外の週6日、朝、仕事の前
- どこで:職場のジム
- 時間:ストレッチを含めて、ちょうど30分
- 流れ:ストレッチ → 筋トレとHIITを交互に(HIITは5回)
HIITのあとは、水を一口飲んで、すぐ次の筋トレに入ります。休憩はとりません。休憩(レスト)の時間に次の筋トレをしている形で、「レストが筋トレ」という感じです。

HIITの中身:4種目を各20回、約1分半
- ワイドスクワット 20回
- クロスニーアップ 20回
- サイドニーアップ 20回
- ヒップタップ 20回
4種目を休まず続けて、1回約1分半です。
終わった直後の心拍数は、スマートウォッチで見ると1分間におおむね120〜140拍です。直後は心拍数がかなり上がっていて、効果が出そうな感じがします。ただ、これは僕の感覚で、効果を確かめたわけではありません。
1回のメニュー(週6回とも同じ)
上から順に進めます。
- バックランジ → クランチ → HIIT(1回目)
- デクラインベンチプレス → シュラッグ → バックランジ → クランチ → HIIT(2回目)
- ダンベルプレス → ベントオーバーロウ → バックランジ → クランチ → HIIT(3回目)
- インクラインダンベルプレス → デッドリフト → HIIT(4回目)
- ライイングトライセップエクステンション → アームカール → リストカール → ブルガリアンスクワット → HIIT(5回目)
- サイドレイズ → リアデルトレイズ → ブルガリアンスクワット(ここで終わり)
最初の種目は、下半身のバックランジです。やり方は家でもできるバックランジのやり方にまとめました。上半身の種目の組み立ては、上半身のダンベル種目の並べ方に書いています。
僕のやり方は全身法です。1回の筋トレで、脚・胸・背中・肩・腕と全身を動かします。
交互のやり方の弱点は、僕は全身法でそれぞれやっているので分かりませんが、それぞれ自分に合ったやり方を見つけていってください。
いまの30分は、最初から決まっていた形ではありません。試して、変えてきた結果です。
交互にたどり着くまで:走る、分ける、やめる、また始める
僕のやり方は、何度も形を変えてきました。時系列で並べると、次のとおりです。
- 2020年5月:朝2kmのランニングを始める(筋トレはまだしていない)
- 本格的な減量の前:日曜に10kmのランニング。筋トレは別の日で、同じ日にはやらなかった
- 2022年4月5日:当時の最高体重66.8kg(43歳)。本格的な減量を始める
- 2023年9月7日:54.9kg(1年5か月で約12kg減)
- 2025年10月:筋トレを完全にやめる
- 2026年7月:筋トレを再開
- 2026年8月21日:71.3kg(いちばん重かった日)
- 2026年9月24日:筋トレの合間にHIITを挟み始める
- 2026年10月10日:67.6kg
本格的な減量では、週6回の筋トレと、仕事帰りのインターバル速歩(速く歩く・ゆっくり歩くをくり返す歩き方)を週3日続けました。インターバル速歩は、痩せたあとも2025年の秋まで続けました。いったん止まりましたが、いまは再開しています。
ランニングから離れたのは、順番の問題ではありません。ランニングの効果がないと思ったわけではなく、かける時間に見合う効果(タイパ)が悪いと判断したからです。
HIITは、Instagramで見て知りました。2026年9月24日から、筋トレの合間に挟み始めました。
始めたころは、朝のジムで2回、夜に家で3回やっていました。いまは夜の家ではやらず、ジムで筋トレと交互に5回にまとめています。
ランニングも、筋トレとの分け方も、HIITの回し方も、やってみて変えてきました。一度決めた形が合わなくても、変えればいいだけです。
正直なところ:数字はまだ大きく動いていない
HIITを挟み始めてからの数字は、まだ大きく動いていません。どちらも朝の値です。
- 2026年9月24日(HIITを挟み始めた日):68.3kg・体脂肪率24.2%
- 2026年10月10日:67.6kg・体脂肪率23.7%
16日間で、体重は0.7kg、体脂肪率は0.5ポイント下がりました。体脂肪率の0.5ポイントは家庭用の体組成計の誤差の範囲で、体重の0.7kgも日々の上下の範囲を出ません。HIITの効果だとは言えません。同じ時期に食事の記録も続けているので、どれの影響かを分けることもできません。
続けてみて、分かったこともあります。
セット数が増えてくると、きつくなります。ただ、それがHIITのせいなのか、筋トレのせいなのかは分かりません。
家だとだらけてしまうので、職場にジムがあることが、続けられている一番の理由です。
ジムに行けない人へ:家でも、歩くだけでもいい
ジムがなくても、できることはあります。
家だって自重やチューブ、工夫すればいくらでも方法はありますよ!!
自重は、自分の体重を負荷にする筋トレです。チューブは、ゴムの伸び縮みを負荷にする道具です。何から始めるか迷うときは、筋トレを何から始めるかの道案内を見てください。
一般の目安としては、厚生労働省のガイドがすすめる週2〜3日の筋トレと、歩くことから始めるのが分かりやすいです。健康長寿ネット(レジスタンス運動)によると、高齢の方でも、週2回のレジスタンス運動(筋肉に負荷をかける運動)で筋肉量の増加が望めるとされています。
僕の週6日・全身法は、あくまで僕の場合の話です。同じ回数をすすめるものではありません。
有酸素は、筋トレのすぐあとでなくても構いません。横浜市の解説でも、筋トレのあとの有酸素運動は直後でなくてもよく、通勤で歩く、家事をこまめにこなすなど、日常の動きを活発にすることでも体脂肪を燃やせるとしています。
僕も、歩数が足りない日は、愛犬うたの散歩で補っています。

HIITのように息が上がる運動は、体への負担が大きくなります。厚生労働省の運動を安全に行うための注意点をまとめた資料でも、強い運動はトラブルが起きやすい場面の一つとされています。
心臓病や高血圧を指摘されたことがある人、胸の痛みやめまいがある人は、始める前に医療機関に相談するよう、同じ資料はすすめています。持病や体調に不安がある人も、医師に相談してから始めてください。運動中にいつもと違う異変を感じたら、すぐに中止してください。
HIITを含む有酸素の選び方と注意は、HIITやインターバル速歩の比べ方と安全の注意にまとめています。
まとめ:順番より、まず一つ試してみよう
- 研究のまとめでは、順番による体脂肪率の差は見られていない
- 差が出たのは主に脚の筋力で、筋トレを先にしたほうが伸びやすかった
- 国の目安は、週2〜3日の筋トレと1日約8,000歩。順番の指定はない
- 僕は朝30分、筋トレとHIITを交互に5回(僕のやり方で、研究の裏付けはない)
- ジムがなくても、自重・チューブ・日常の歩きから始められる
色々調べると、たくさんの情報で迷子になってしまうと思います。でも、少しずつ試していくうちに、きっとあなたに合う方法に巡り会えますよ!!
なんでもいいので、一つ試してみよう!!ダメでも次がある!!
今日できることは一つで十分です。家でスクワットを数回でも、少し遠回りして歩くのでも構いません。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。僕も、走る、分ける、やめる、また始める、と何度もやり方を変えながら、いまの形にたどり着きました。同じように体と向き合う一人として、一緒に続けていきましょう。
よくある質問
Q. 筋トレとHIIT(有酸素)は、交互にやってもいい?
筋トレの合間に有酸素を挟む「交互」のやり方が良いか悪いかは、研究からはまだ言えません。1回の中で細かく交互にするやり方を比べた研究が、調べた範囲では見つからなかったためです。僕は朝30分の中で約1分半のHIITを5回挟んでいますが、重さへの影響は分かっていません。HIITは強めの運動なので、持病や体調に不安がある人は、始める前に医師に相談してください。
Q. 筋トレと有酸素は、別の日に分けてもいい?
筋トレと有酸素は、別の日に分けても構いません。2025年の研究のまとめのうち、同じ日か別の日かを比べた分析では、どちらでも体重や体脂肪率の減り方は同じくらいでした。著者は、いつやるかは本人の好みで決めてよいとしています。
ただし、体の組成に影響する病気がない人が対象の研究で、人数が少なく差を見つけにくい分析だった点は割り引いて読んでください。僕も本格的な減量の前は、ランニングと筋トレを別の日にやっていました。
Q. ジムに行けなくても、家だけでできる?
家だけでもできます。自重(自分の体重)やチューブ(ゴムの道具)を使えば、家でも筋トレはできます。
厚生労働省のガイドがすすめる筋トレは週2〜3日です。有酸素は、家事や散歩など日常の動きでも補えます。まずは週2回の筋トレと、歩くことから始めてみてください。
Q. ランニングをやめても大丈夫?
有酸素運動は、ランニングでなくても構いません。厚生労働省のガイドは、歩くこと、またはそれと同じくらい以上の強さで体を動かすことを、1日60分以上(約8,000歩以上)としています。
僕は、ランニングはタイパ(時間に見合う効果)が悪いと感じて、筋トレ中心に切り替えました。歩数が足りない日は、愛犬うたの散歩で補っています。走っていたころの体重の話は、週1回のジョギングで体重が減らなかったころの話に書きました。
順番の次に迷いやすい、時間と体重の数字
- 1回の時間が短いとき:30分の朝に種目を絞る考え方
- 運動を始めたのに体重が増えたとき:筋トレを始めて体重が増えたときの考え方
- 体重計の数字に振り回されるとき:水分と体重計の数字の関係
参考にした情報
- 【理論3】減量に筋力トレーニングが必要な理由(横浜市スポーツ医科学センター)
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 推奨事項(成人版)」
- 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 推奨事項(高齢者版)」
- 厚生労働省「身体活動・運動を安全に行うためのポイント」(運動ガイド2023 参考資料)
- 健康長寿ネット「レジスタンス運動の効果と方法」
- 健康長寿ネット「トレーニング:有酸素運動とは」
- Lafontant K ほか「有酸素・筋トレ・組み合わせトレーニングと体脂肪の減少の比較:系統的レビューとメタ分析」J Int Soc Sports Nutr(2025)
- Eddens L ほか「1回の運動の中の順番と干渉効果:系統的レビューとメタ分析」Sports Med(2018)
- Gao J, Yu L「組み合わせトレーニングの順番と最大酸素摂取量・下肢筋力」Front Physiol(2023)
※この記事は、運営者個人の体験と一般的に知られている情報をもとにまとめたものです。効果や感じ方には個人差があり、特定の効果を保証するものではありません。持病のある方・体調に不安のある方は、実践の前に医師などの専門家にご相談ください。詳しくは免責事項をご覧ください。





